降誕祭には国民が大いなる親近感を抱いている:宗務庁の見解
2007年04月30日付 Zaman 紙

参謀本部は、(先の発表で)アンカラのコーラン詠みコンクールの企画や、シャンルウルファでの活動を批判した。これに対して、宗務庁はこれらが宗務庁主催の行事となんら関連のないことを伝えた。

発表では、まず憲法136条に関して触れた。同条により宗務庁は、行政上の公的組織であり、「政教分離原則にしたがって、あらゆる政治的見解・思想と関わりをもたず、国民の団結と統一を目的として特別法に定められた職務を遂行する」義務を負っているのを指摘した。そのうえで、1989年から今に至るまで(ムハンマド)降誕祭週間の枠組みで祝い始めた期間について、国民が大きな喜びを示してきたということが強調された。

宗務庁は今回、4月27日夜に参謀本部が公式ホームページ上で、(降誕祭等に関する)軍の見解を明らかにしたことにともない、書面で同庁の見解を発表した。そこでは、宗務庁が法に則った職務の一環として、1989年以来トルコで預言者の誕生日を「降誕祭週間」として祝ってきた、という事実をもちだした。

また、この週が国民に喜ばれていることが強調され、特に近年世界でイスラム、ムスリム、そして神聖なる預言者が様々な告発や非難の対象になっていることから、国民のこの祭りへの喜びはより高まっている、と伝えた。

そして、例年のごとく今年も、国内外で宗務庁が調整し主導するすべての行事では、法律が規定する原則や目的に配慮がおこなわれたと説明し、以下のように述べた。

「降誕祭週間を本来の目的に適ったかたちで祝い、その目的に外れたものにならないために必要な対策を採り、また企画されている行事を文民責任者達に伝えて認可を受けて、県・郡宗務局の指導・監督のもと行うよう、国内外の支部に通達した。

過去に市民社会団体が独自にこのような企画を実行したために、宗務庁およびトルコ宗務財団主催で実施されるこうした活動は、本来の精神に則って行い、他の目的に利用される機会を与えず、誤解を生むようなことが生じるのを避けるよう、宗務庁は注意をおこなった。

全ての祝典が県・郡の宗務局の指導・監督のもとに行われるように、2007年3月14~16日にイズミルで行われた県宗務局会合でも、この件が取り扱われ、結果を2条項の報告書にして世間に広く通知した。国内で1万件を越す2007年の活動は、基本的にこの枠組みで実施された。」

■ シャンルウルファでの活動は我々と関係ない

アンカラのコーラン詠みコンクールの企画とシャンルウルファの活動は、宗務庁が開始・調整した今年の降誕祭行事と何ら関連がない、と明らかにされた。また調査の結果、デニズリの宗務局により実施された行事は、いかなる政治団体とも共催しておらず、演劇で役を演じ、神を称え誦えたコーラス参加者は、宗務庁付属の夏のコーラン・クラスを受講した者たちであるのが判明した、と伝えた。

また次のように付け加えた。「タヴァス郡のニクフェル居住地区での活動は、降誕祭と関連した行事ではなかった。一定時期に断続的に実施されるこうした活動は、参加者が多数であり、かつモスクを使用できないため、地方行政の責任者から許可を受けて、相応しい場所で実施されている。」

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( 翻訳者:堀ノ内夏子 )
( 記事ID:10772 )