スカーフをかぶった大統領夫人に抵抗感 -トルコ実業家協会副会長が指摘
2007年05月03日付 Milliyet 紙

トルコ実業家協会のユミット・ボイネル副会長は、大統領夫人がスカーフを被るという可能性に関心を寄せ、「トルコはまだ準備できていないことがあります」という見解を述べた。

ボイネル副会長は、チャンカヤ(大統領官邸)に(上る人物の)夫人がスカーフを被る問題について、最近の展開により、スカーフが民主主義的な自由の表現よりもより一層象徴的なものとなってきている、という見解を述べた。同副会長は「この問題を、もう民主主義的な自由に結びついたものではなく、政治姿勢という局面で考えています。政治的姿勢が世俗主義から離れれば、もちろんそれに反対します」と語った。

またスカーフ問題が市民社会に対して否定的な反応を引き起こすこと、そのための折り合いをつける必要であるとし、「トルコはまだいくつかのことが準備されていません」と話した。

■「優先事項であってはならない」

ボイネル副会長は、スカーフを被った女性が国会議員となることについて、以下のように語った。

「難しい問題です。世俗主義に関しこれほど敏感になったこの時代において、社会が優先する問題はこのようなことであってはならないと考えています。」

ボイネル副会長は、議会により多くの女性議員が進出するため女性候補支援教育協会(KADER)が実施したキャンペーンに参加し、「口ひげをつけた」写真を取られている。(*注)

3月に(KADERにより)行われたキャンペーンでは、「議員は男じゃなきゃだめ?」というスローガンが掲げられた。このキャンペーンのすぐ後で、議会でスカーフを被った女性たちが代議士となれない点に注意を集めるため、フェミニスト運動家と新聞記者からなる女性グループはスカーフ姿で写真を収めていた。

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(*注)「議員は男じゃなきゃだめ?」 ―女性たちのちょっと変わった選挙キャンペーン

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( 翻訳者:西山愛実 )
( 記事ID:10792 )