【エッテマーデ・メッリー紙】「車市場は、決して良いとは言えない状況にある。」これは、ある自由市場関係者の言葉である。彼は市場の停滞と買い手の不在に言及して、自由市場における価格上昇を市場混乱の指標と見なしている。

　また、この自由市場関係者は、次のように述べた。車の価格の上昇は、年はじめということもあり、自由市場への車の供給が限られていることによるものである。車の買い手がいない状況において市場は混乱に陥っている。これは市場の状況が、どこに向かうかわからないためである。

　しかし同時に、この市場関係者は、以上のような市場の状況を一時的なものと見なし、次のように予測する。「再び価格が正常に戻り、ガソリン配給制度の状況や、それに伴う燃料全般の販売・流通方法が明らかになれば、市場は落ち着きを取り戻すであろう。」

イランの車市場には安価な7000万リヤール(約91万円)以下の車はほとんど供給されず、市場で唯一の安い車、すなわちルノーPK[訳者注]が4800万リヤール(約62万円)で販売されているという状況にある。これに関連して、テヘラン自動車展示・販売事業者組合の会長は、買い手の75％が3000万リヤール～1億6000万リヤール（約39万～約208万円）の車を購入していることに言及し「顧客の約2％は外車を購入している」と述べている。

[訳者注] ルノー5の車体とキア・プライドのエンジン（いずれも国内製造会社による）を用いて、イラン国内の自動車製造会社パールス・ホドロウが2000～2006年に製造していた車種。市場での評価は最低。

ジャラール・リーフテギャル・ガディーミー同組合長は、こう続けた。「市場調査によれば、顧客の20％が1億6000万リヤールから2億5000万リヤール(約208万～325万円)の車種を、3％が2億5000万リヤール～5億リヤール(約325～650万円)、そして2％が5億リヤール(約650万円)以上の車を購入している。」

　ガソリン配給制度の成り行きと市場に入ってくる新車、さらに、車のナンバープレートによる車両規制の終了を待って、市場が依然として動きを見せない状況の中で、プライド（セダン）の売買価格は自由市場関係者により7300万~7400万リヤール（約95～96万円）と発表されている。

　また、プジョー206（タイプ２）は、1億1250万リヤール～1億1450万リヤール（約146万～148万円）で取引され、プジョー405は、1億2250万リヤール（約159万円）、プジョー・ラヴァー（プジョーRD）は、8500万～8600万リヤール（約110万～111万円）で販売されている。

（後略）

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（ 翻訳者:宮川青子 ）
（ 記事ID:10909 )