ヴァン百周年大学元学長アシュクン、祖父について語る
2007年05月28日付 Zaman 紙

入札に不正関与したとの告発で起訴されたヴァン百周年大学元学長ユジェル・アシュクン教授が、自身の祖父がアルメニア人であることに関する主張を認めた。

27日付けのラディカル紙のニュースによれば、アシュクン教授の祖父は、「ギュルル・アゴップ」の名で知られているアゴップ・ヴァルトヴヤン氏である。トルコ演劇の創設者の一人であったヴァルトヴヤン氏は、その後イスラム教に改宗し、ヤクップという名を名乗った。

祖父がアルメニア人であるという主張に関して初めて発言を行ったアシュクン氏は、「アゴップ・ヴァルトヴヤンが私の祖父であることを誇りに思っている」と述べた。同氏は、ヴァルトヴヤン氏が祖父であることは蔑まれるべきことではないとし、「正反対にこの国に対して、何人の人間が彼の行ったほどの奉仕をしただろうか」と話した。

アシュクン氏は、祖父のことが前面に持ち出されて、自身に対して差別が行われたと主張した。同氏は、今に至るまでこのことに関して発言をしなかった理由として、「論争に入りたくなかった。そのために話さなかった。この話題に関して、無理に話さなくてはならないとは感じなかった」と述べた。

アシュクン氏は、アルメニア人を祖先に持つが、自分をその一員だとは見なしていないと述べた。しかし、アルメニア人虐殺の見解に関しては、「1915年の事件は、私見では人道的悲劇である」という表現を用いた。

ヴァン百周年大学元学長ユジェル・アシュクン教授は、医学部での医療機器購入の入札において不正を働いたとの告発を受けて、2005年10月14日に逮捕された。そこで体調を崩したアシュクン氏は、警察の監視下で、しばらく病院に入院した。在職中でありながら逮捕された最初の学長であり、2005年12月28日に釈放された。

ヴァン第三重罪法廷は、2007年5月24日の第19回審理で同法廷の管轄外いう決定を下し、裁判書類を重罪担当法廷に送致した。

■ ギュルル・アゴップ、トルコ演劇の創設者のひとり

ギュルル・アゴップの名で知られるアゴップ・ヴァルトヴヤン氏(イスタンブル生、1840-1902)は、オスマン朝期の舞台役者であり、演出家であり、トルコ演劇の創設者のひとりでもあった。役者業以上に、設立し、指導した劇団で成功を収めた芸術家であった。後にムスリムとしてメフメト・ヤクップと名乗った。

ギュルル・アゴップ氏は、共和国期の最も有名なバイオリンの名手の一人、ネジップ・ヤクップ・アシュクン氏の父親であり、ヴァン百周年大学元学長のユジェル・アユクン氏の祖父である。ユジェル・アシュクン氏が2005年に受けた司法による調査の間、祖父の出自に関して行われた不愉快な関連づけが今一度話題となった。

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http://www.zaman.com.tr/webapp-tr/haber.do?haberno=543941




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( 翻訳者:山本裕一 )
( 記事ID:11004 )