米ソロス財団の秘密のエージェントがイランで取り調べ
2007年05月22日付 Iran 紙
情報省広報室が、ハーレ・エスファンディヤーリー逮捕の理由を説明した。
情報省は説明の中で、1386年オルディーベヘシュト月18日(西暦2007年5月8日)のエスファンディヤーリー氏の逮捕に言及した上で、次のように述べている。「イラン・イスラーム共和国に影響を及ぼすことを目的に行われている一部のアメリカの機関や財団の活動に関する情報追跡調査の結果、これらの機関が、民主化や人権等々の看板を隠れ蓑として、アメリカの諜報・安全保障機関がここ数年間標的とした国々に対して行ってきたのと同じ役割を遂行しようとしていることが判明した」。
情報省はまた、ハーレ・エスファンディヤーリー女史についても、彼女はアメリカのウッドロー・ウィルソン学術センターの中東プログラムの主任・創設者であり、この機関の予算はアメリカ議会を通じて賄われていることを明らかにしている。このセンターは、イラン人たちをアメリカのさまざまな機関や団体につなげるための場として機能し、外国人が追求する目的に合致する方向で、〔知識人や学生といった〕社会の有力層を強化することを目的としていた。
例えば、
ラーミーン・ジャハーンベグルーは、このセンターの客員の一人だった。彼は、米国民主主義基金(NED=National Endowment for Democracy)経由で〔ウィルソン学術センターに〕引き寄せられ、アメリカの他の団体や機関と協力して、東欧〔旧共産主義諸国の〕崩壊のモデルやそこでの啓蒙主義者たちの役割、そして東欧とイランとの比較・対照を理論化し、一つのプロジェクトとして追求していた。
捜査の中でエスファンディヤーリー女史は、このセンターの中東プログラムにおけるイラン関連活動・計画が、アメリカの有名なソロス財団の財政支援を受けていたと自供している(このアメリカの財団は、ジョージ・ソロスが所有しており、ここ数年数カ国で起きた様々な革命に枢要な役割を果たしていた〔訳註:ウクライナやグルジアで起きた「民主化運動」の波を指している〕)。
エスファンディヤーリー女史の協力のもと、イランにおける米ソロス財団の責任者・エージェントの正体が突き止められ、捜査を受けており〔訳註:キヤーン・タージバフシュ氏を指すものと思われる〕、この件に関する全容解明へ向けた調査が継続中である。彼女は初期の取調べの中で、ソロス財団はイランで、非公式の連絡ネットワークを構築し、同ネットワークを拡大させることで、体制転覆という自らの目的を追求していたと自供している。
指摘しなければならないのは、このような財団の一部は、講演の実施や会議への参加、研究プロジェクトの委託や研究助成金の付与等々のために人々を招聘することを通じて、国の有力者たちを味方に引き込み、彼らをアメリカの政策立案・意志決定機関に結び付けようとしている、ということである。
このような中、彼らの諜報分子の一部が上述のような隠れ蓑のもとで、このプロセスにおいて果たしてきた秘密の役割は大きく、また決定的に重要である。これまで述べてきたような財団の究極の長期目標とは、〔知識人や学生といった〕階層に狙いを定め、そこでのネットワークの強化を図り、ここぞといった時にそのネットワークを活用して、一国の主権と対決することである。アメリカ人たちによってデザインされたこのようなモデルとは、偽りと誘惑の看板を掲げて、静かなる国の体制転覆をめざすものなのである。
現地の新聞はこちら
「ジャハーンベグルー氏の容疑は外国との関係」:情報相
( 翻訳者:真塩和也 )
( 記事ID:11021 )