テヘランの大学生ら、ニカラグアのオルテガ大統領とその家族のイラン訪問を熱烈歓迎
2007年06月11日付 Jam-e Jam 紙
【政治部】ニカラグアのダニエル・オルテガ大統領は、イスラーム革命を支持した上で、「今日われわれは、諸国民による闘争の新たな時代の幕開けを目撃している。ラテン・アメリカは自らの歴史の新たな段階を開始した」と強調した。
ファールス通信によると、ニカラグア大統領はテヘランのさまざまな大学に所属する学生らを前に、アッラーメ・アミーニー・ホールで演説を行い、「断言しよう、今日ラテン・アメリカの全ての闘士たちの魂が、イランに集結している」と付け加えた。
同大統領はニカラグア政府と国民の団結によって生まれた世界抵抗戦線の第二次プロジェクトについて語り、世界は日ごとに小さくなっていると指摘した上で、さらに次のように述べた。「神が人間の平穏のために大地を創造したとの確信を、われわれは日ごとに強めている。チャベス大統領のようなラテン・アメリカの闘士たちが、闘士たちの国イランを訪れているのも、決して不思議なことではない」。
オルテガ大統領はイラン国民に言及して、次のように述べた。「ニカラグア国民、そしてラテン・アメリカの諸国民が闘っている闘争は、あなた方がこの地域で行ってきた闘争と、そしてアジア・アフリカの諸国民が行ってきた闘争と、全く同じである。それは、帝国主義の侵略に対して自らの神聖かつ合法的な権利を守ることに他ならない」。
ニカラグア大統領はまた、「イランの革命とサンディニスタたちによる革命は、同じ目的を共有している。正義、自由、主権、そして平和だ」と述べ、さらに次のように論じた。「帝国主義者による粗暴な侵略主義政策がいまだに繰り広げられている。しかし、全世界が帝国主義者の手に握られていると考えられ、また帝国主義者の理論家たちが世界の一極化の進行を強調していたようなときに、諸国民はそれとは全く逆のことを証明して見せた。これこそが、《世界の新たな時代》の意味なのである」。
オルテガ大統領はまた、今日われわれはイランの英雄的国民の闘争を目の当たりにしていると述べた上で、さらに「イラン国民の闘争はつねに、イマーム・ホメイニーの精神的・政治的指導の下にあった。諸国民に精神的豊かさを与えることができるのは、神のみである」と述べた。
大統領はさらに、ラテン・アメリカでは反米運動が日ごとに高まりをみせ、アメリカの政策に異議を唱える政権が複数生まれていることに触れた上で、「アメリカ政府は今や、イラクやアフガニスタンの泥沼にはまり込んでおり、アメリカ国民の政権支持率も急降下を見せている」と指摘した。
その上でオルテガ大統領は、「このような状況の中、反帝国主義戦線をこれまで以上に強化すべく、闘う諸政府・諸国民が協力関係を密にすることはきわめて重要だ」と付け加えた。
オルテガ大統領の演説は、演説を聞いていた学生らの激励の声によって幾度なく中断された。同大統領が演説終了後、〔一緒にイランを訪問していた〕妻と二人の娘、及び一人の息子とともにステージに上がると、イランの学生らは彼らの闘争に感謝の意を表明した。また、ある軍司令官がオルテガ大統領の首にクーフィーヤ〔アラブ人男性が身につけている頭巾のこと。写真でハーメネイー最高指導者及びオルテガ大統領が首からさげているものがそれ。パレスチナ闘争の象徴〕をかけると、学生らは「神は偉大なり」のシュプレヒコールを上げた。
アフマディーネジャード・オルテガ両大統領、革命の精神を守ることの必要性を強調
アフマディーネジャード・オルテガ両大統領は協議の中で、革命の精神を守り、神授の天然資源を正しく利用し、国の建設に役立てることの必要性を強調し、「投資、エネルギー・電力供給、農業、畜産、漁業、港湾整備、発電所建設などが、特にイラン・ニカラグア両国の関係発展にとって存在している協力分野である」と共同で表明した。
イラン大統領はこの協議の中で、さまざまな分野、特にダム建設、発電所建設、及び農業の各分野におけるイランの成果に触れた上で、「イラン・イスラーム共和国がこれらの経験や自らがもつ先端知識をニカラグアに移転することに、いかなる制約もない。我が国はさまざまな領域で協力関係を増大させる用意がある」と述べた。
これに対しニカラグア大統領も、同国が電力を緊急に必要としていることに触れた上で、電力確保のための発電所建設においてイランが協力してくれることはニカラグア国民にとって最良のニュースとなろうとし、さらに「ニカラグアは、発電所建設及び電力供給の分野におけるイラン・イスラーム共和国の貴重な経験・成果を最大限利用したいと考えている」と述べた。
オルテガ大統領はまた、ニカラグア国民の40パーセント以上が農村地域に住んでいることを指摘した上で、「農業、畜産業、及び食品加工業の分野は、イランの投資家がニカラグアに投資できるもう一つの分野である」と述べた。
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( 翻訳者:斎藤正道* )
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