17歳少女の投石刑、イランではなくイラクで
2007年06月14日付 Jam-e Jam 紙

少女はイラク・クルディスターンのバーシュティヤーグ市ハートゥーンアーバードという地区で投石刑にされた。

【事件部】数日前、一部のインターネットサイトで若い娘の投石刑の映像が公開されたが、この映像は、イラク・クルディスターンで自身の家族によって投石刑にされた17歳の少女のものであることがわかった。

ジャーメ・ジャム紙の報道によると、数日前インターネット上で17歳の少女の投石刑の映像が流れ、この事件がヴァラーミーンのハートゥーンアーバード地区で起こったとの情報が掲載され、この事件に関する調査が行われた。そしてこの映像は、イラク・クルディスターンのバーシュティヤーグ市に住む「ドアー・カリール」という17歳の少女のものであることが判明した。彼女はヤズィーディー派(訳注)とみられたが、改宗の罪で、宗派の長と自分の家族によって投石刑にされた。

調査によると、この少女はしばらく前、あるアラブ人男性に恋をし、家を逃げ出したが、改宗後しばらくして男性から愛想をつかされたため、家族のもとに戻った。だが家族は彼女を罰することに決め、イラク・クルディスターンのバーシュティヤーグ市のはずれにあるハートゥーンアーバードで、家出をしヤズィーディー派を捨てたという理由で彼女を投石刑に処した。

数ヶ月前に作られたこの映像が、今ではインターネットサイトに加え一部の携帯電話でも、意図的、大々的にコピーされ流出しているのをみると、確かに、この事件がテヘランのはずれで起こったようにみせるべく苦心する敵意がありありと感じられる。こうしたひそかに這い回る動きや毒された噂がもとで、かく乱の機会をうかがう反革命メディアは、人権を口実に、イスラーム共和国に対する敵意と悪意をうかがわせる会議を開き、この映像がイランのものであるかのようにふるまっている。然るに、17歳のドアー・カリールはイラク・クルディスターンの住民で、イランとは全く関わりがない。

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(訳注)ヤズィーディー派:イラク北部などにいる、ゾロアスター教、キリスト教、イスラーム教などの教義・儀礼と呪術信仰とが混交した独特の宗教を奉じる集団。そのうちの多くがクルド人である。他教徒との交流を不名誉なこととしている。

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( 翻訳者:渡井さぎり )
( 記事ID:11158 )