ハーメネイー最高指導者、ベネズエラ大統領と会談「自立した国々は団結して自らの力を高めるべき」
2007年07月02日付 Jam-e Jam 紙
写真:ファールス通信
【政治部】アーヤトッラー・ハーメネイー・イスラーム革命最高指導者は昨日午後、ベネズエラ大統領と会談し、「自立した国々は、団結と協力によって自らの力を高めるべきである。希望と情熱をもち、積極的な行動をとることで、自国民の共通のアイデンティティと利益を守ることが重要だ」と強調した。
アーヤトッラー・ハーメネイーは、ベネズエラとイランに打撃を与えんとするアメリカの試みは失敗に帰したとした上で、さらに「イラン・イスラーム共和国とベネズエラは、ともに人民に依拠した、自立した国民体制を有している。それゆえ、両国が協力することは全く自然なことであり、それをさらに強化することが必要だ」と語った。
同師はまた、自立した国々に対してアメリカは打撃を与えようと企て行動していると指摘した上で、次のように続けた。「覇権を目指す国々は多くの場合、畏怖の念を起こさせるような威圧的な影響力によって、他国に無理難題を強いている。しかしアメリカは今日、そのような威圧的な力をかなりな程度失っており、自国の政治構造にはさまざまな混乱が生じている。自立した国々は、このような状況を見逃すことなく、自らの協力関係を拡大させることが重要だ」。
イスラーム革命最高指導者は、両国が合意した内容を真剣にフォローし、実行に移すことが必要であるとの見方を示した上で、「今ある可能性を活かすことで、協力関係をスピードアップさせることが可能だ」と述べた。
アフマディーネジャード大統領も同席したこの会談の中で、ベネズエラ大統領はテヘランを再び訪れることができたことに深甚なる喜びを表明した上で、イラン・イスラーム共和国は他国の良き模範であると評価して、次のように語った。「石油、ガス、石油化学、その他さまざまな産業分野で、両国は多くの協定を結んだ。このことは、イランとベネズエラが協力関係の拡大に真剣であることを示している」。
ウゴ・チャベス大統領は、ここ数年間ラテンアメリカで生じている政治的変化と、同地域諸国の一部に反米自立政権が生まれていることに触れた上で、「このような現実は、アメリカ帝国主義が弱体化しつつあることを示すものだ。自立した国々は、期待と希望をもって、将来を見つめている」と述べた。
自立した国々の協力が必要だ
昨日行われたイラン・ベネズエラ首脳会議でも、アフマディーネジャード大統領は自立した国々との関係拡大を目指すイランの政策に言及した上で、「イランとベネズエラはさまざまな分野において協力関係を拡大させることで、ラテンアメリカ地域の自立国家とイランとの関係拡大の足がかりとすることができる」と語った。
イラン学生通信(ISNA)の報道によると、アフマディーネジャード大統領は自立と解放を果たした国々との協力関係の拡大が急務であるとの見方を示し、さらに「自立した国々は、互いに助け合うことで、諸国民の進歩と繁栄のための基礎を準備することができる」と述べた。
大統領はまた、ラテンアメリカ地域はさまざまな可能性を秘めているとし、さらに「共同で貿易会社を設立したり、互いの国の製品の見本市を開催したり、共同投資基金を強化したりすることは、イランを初めとする国々とラテンアメリカ諸国との関係拡大を図るための一つの方法である」と指摘した。
アフマディーネジャード大統領は、反米の気運が世界の多くの地域、特にラテンアメリカ地域で高まりを見せていると力説し、「世界の強権的抑圧体制の足元はぐらついている。抵抗〔を続けること〕によって、勝利が実現されるであろう」と言明した。
ベネズエラのウゴ・チェベス大統領もまた、この会談の中でラテンアメリカ地域の最新情勢について述べた上で、「自立した国々、特にイランとベネズエラの間の協力は、帝国主義政策の敗北と諸国民の解放に効果的な役割を果たしている」と論じた。
ベネズエラ大統領は、ラテンアメリカの自立した国々は互いに協力し合っていることに言及した上で、「ラテンアメリカ諸国は、さまざまな分野でイランが得た貴重な経験を利用することで、自国民の進歩の基礎を築くことができるはずだ」と語った。
ウゴ・チャベス大統領は最後に、イランがオブザーバとしてアーリヤー運動〔?〕に参加したことを歓迎した上で、「イラン国民は帝国主義に抵抗することで、必ずしや成功を手にするだろう」と強調した。
ベネズエラのウゴ・チャベス大統領が6回目のイラン訪問を果たす中、本日パールス・エネルギー経済特区に、両国共同プロジェクトとしてメタノール工場の着工式典が、アフマディーネジャード大統領出席の下、行われることになっている。
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( 翻訳者:斉藤正道 )
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