アフマディーネジャード大統領、ドキュメンタリー・フィルム制作に関するオリバー・ストーン監督の要請を断る
2007年07月02日付 E'temad-e Melli 紙
メフディー・キャルホル大統領補佐官(メディア担当)が明かしたところによると、アフマディーネジャード大統領に関するドキュメンタリー・フィルムの制作をめぐる一件は、40日前にすでに否定的な答えが出されていたとのことである。
キャルホル大統領補佐官はまた、大統領のお断りの回答を、オリバー・ストーン監督にすでに伝えた述べている。ストーン監督の要請を断った理由を、大統領補佐官は次のように挙げている。「確かに、この人物はアメリカでは反体制派として知られてはいるが、しかし反体制派もアメリカでは大悪魔の一部である」。大統領補佐官はさらに、「このようなことには、アフマディーネジャード大統領は個人的に反対していて、その趣旨に賛同していなかった」と強調する。
キャルホル大統領補佐官の発言は、ファールス通信に対するものであったが、その一方でジャヴァード・シャムガドリー大統領補佐官〔芸術担当。シャムガドリー氏は2005年の大統領選でアフマディーネジャード大統領の選対ビデオを制作した人物〕が別所で明かしたのは、時期の問題であった。
シャムガドリー大統領補佐官がイラン学生通信(ISNA)に語ったところによると、次の通りである。「オリバー・ストーン監督はドキュメンタリーを制作するにあたって、夏の中頃までにイランに来たいと、アフマディーネジャード大統領に要請していた。しかし、それは大統領事務所には無理な相談であった。オリバー・ストーン監督が正式に要請をしたのは、40日前のことであるが、その中で彼は今年の夏の中頃までにイランに来たいとしていた。しかしオリバー・ストーン監督が希望していた時期〔に同監督に協力すること〕は不可能であったため、大統領事務所はお断りの回答を期日までに伝えた」。
同補佐官はまた、「われわれは〔オリバー・ストーン監督が〕要請していた時期よりも後の時期については、何も考えていなかった。今後どのようになるのか、今のところはっきりしているわけではない」とも語っている。
メフディー・キャルホル・メディア担当大統領補佐官によると、大統領に関するドキュメンタリー・フィルム制作問題は、一年以上前にさかのぼるとのことである。同大統領補佐官がファールス通信に語ったところによれば、次のようであったという。「さまざまなチャンネルを通して、オリバー・ストーン監督は自らの要請を打診してきた。もちろん、私は直接それに関わったわけではなかった。アフマディーネジャード大統領に関する映画を作りたいとのストーン監督の希望は、1〜2名の著名イラン人監督を通して伝えられていた。これらの人物が〔ドキュメンタリー制作のための〕環境作りに動いたことは、彼らがオリバー・ストーン監督を尊敬していたとの興味深い噂とも合致する」。
ともあれ、この二人の大統領補佐官が述べているように、イラン人監督にはアフマディーネジャード大統領のドキュメンタリー・フィルム制作のチャンスがまだ残っているようだ。彼らによれば、〔オリバー・ストーン監督の要請を受けて〕アフマディーネジャード大統領が発した第一声は次のようであったという。「なぜイラン人監督の誰一人として、これをやろうとしないのだ?」
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( 翻訳者:斎藤正道 )
( 記事ID:11308 )