トプカプ宮殿にゲジェコンドゥ建設した守衛に文化観光相苦言
2007年07月10日付 Zaman 紙
コチ文化観光大臣はアヤソフィヤが「新・世界七不思議」のリストに入らなかったことに関連して「これはある民間団体がおこなったものである。ユネスコのものではない。ことを重大視する必要はない。」と会見でのべた。コチ文化観光大臣は、「私にとっての重要な関心事は、アヤソフィヤ、スルタン・アフメト、トプカプ宮殿を保護できるのか、できないのかということである。ごらんなさい、トプカプ宮殿の中に守衛がゲジェコンドゥを作っているだろう。『出て行け』といったら彼らは地方裁判所へ行った。そこでは「出て行く必要はない」という判決が下された。我々の祖先はこう言った。肉が臭えば塩をかけなさい、しかし塩が臭えばどうしたものやら?」と述べた。
アティッラ・コチ大臣は図書館や写本史料に関する新たな事業について発表するため、エメキにある文化観光省の建物で記者会見を開いた。コチ大臣は、トルコの各分野の専門建築家に、土地の規模や住民の必要に応じて、何種類かのカルチャーセンターを作る計画を構想していることを述べ、すべての町や郡にカルチャーセンターを設置するよう努めると語った。コチ大臣はこの計画で、社会が文化的生活に寄与するようにし、文化を社会のすべての階級に普及させるという目標も明らかにした。
文化観光省の新計画を説明したコチ大臣は、所蔵史料192552件のうち170000件をインターネットで使用可能にする作業を完了したと公表した。したがって、利用希望者は誰でも決められた料金で史料を利用できる。それに加えて省が管理するすべての図書館も共同のデータベースで接続された。もはや読者が作品名や作者名を入力すると、トルコのどの図書館で作品が見つけられるかわかる。
■ アヤソフィヤにセメント塗装
コチ文化観光大臣は、アヤソフィヤに関しての報告も行った。アヤソフィヤに現在まで百万新トルコリラ〔注:約9600万円〕の投資を行っていると述べたコチ大臣は「アヤソフィヤが『新・世界七不思議』の中に入らなかったことよりも重要なことは『私はアヤソフィヤを保護することができるのかできないのか?』ということだ。過去にはたいへん間違った措置がとられた。1950年代には壁にコンクリートが塗装された。それらを削り落として最初の状態に、つまり教会が建設された当時の塗料を用い、内部は教会としてもモスクとしても博物館としても、必要なあらゆる保護措置を私はとってきた。私にとってこの問題のほうが重要である。反論があるならすればいい。しかし私にはこのような週刊誌ネタには関心がない」と述べた。
トプカプ宮殿にも似たような問題があることを指摘したコチ大臣は、建物内にゲジェコンドゥがあり、そのあたりに守衛が住んでいることを取り上げた。ゲジェコンドゥの撤去を望んでいると明かしたコチ大臣は、守衛が出て行きたくないために裁判所に提訴したと公表した。コチ大臣は、重要建築物保護にふさわしい決定が下されるだろうと述べた。
■ 「選挙活動はうまくいっている」
アティッラ・コチ大臣は選挙活動も好調にすすんでいると強調した。「選挙運動は、ある攻撃的な党をのぞいて、どの党も大変よく進めている」と述べたコチは、彼自身も本来は喧嘩好きなわけではなく、だれをも侮辱したりしてはいないと説明した。
コチ大臣は、今年上半期に観光客数が増加したことに注意を促した。データを公表したコチ大臣は、世界的に、観光業に携わる人口が約4パーセント増加したことを述べ、トルコではこの数字は7パーセント近くになったことを明らかにした。
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( 翻訳者:大田垣綾子 )
( 記事ID:11356 )