米軍からPKKに流れた武器めぐり、ペンタゴンで調査
2007年07月19日付 Milliyet 紙
ギュル外相は、ペンタゴンで行われた調査によると違法行為が行われており、何人かのアメリカ兵がこれに関わっていることが確定したことを明らかにした。
アブドゥッラー・ギュル外相は、アメリカ合衆国がイラク軍に供与した武器がPKKの手に渡ったことに関連して、アメリカ国防総省で調査が始められたこと、初の調査結果によれば違法行為が行われており、何人かのアメリカ兵がこれに関わっているという情報が得られたことを明らかにした。
ギュル外相はCNNトルコの質問に答え、次のような要点をあげた。
・ ペンタゴンでの調査:
PKKで押収された1200の武器が、アメリカ製であることが分かった。我々が行った試みと、自白者が最近証言した武器に関連して、アメリカ国防総省で調査が始まった。始めの印象としては、残念ながら違法行為があり、兵士が関わっているという情報がある。調査は深まっている。アメリカ合衆国が、テロ組織と認定しているPKKに武器を供与することはない。しかし一方で、何かを介して組織に武器が渡っていたとすれば、これは実際あったということだ。いくつかの詐欺、違法行為の可能性がある。
・ アルトゥン(*訳者注)のイラクからの引き渡しを求める:
ヨーロッパ諸国にとってはスキャンダルである。「私に触れない蛇は1000年生きるがいい」という論理がある。その(ような考え方の)ためテロとの闘いにおいて世界は成功しないのだ。もしひとりのトルコ国民が偽パスポートで逮捕されていたならば、(PKKは)崩壊していただろう。しかし、テロ組織の財政を支える最重要人物を捕まえておきながら、ただちに飛行機に乗せ、(イラクに)送るとは何事か。我々は、ルザー・アルトゥンがイラク政府から引き渡されることを求めている。
・ マーリキー首相に「後で来るように」と言った:
PKKの件では外交方策のすべてを採っている。イラク首相は今週の訪問を要望した。我々は「選挙の後で」と返答した。(首相が)来たら話し合い、最後までせがむことになるだろう。彼らがやるべき事をやるか、あるいは、我々がやるかだ。
・ アメリカがガスをくれるのか?:
アメリカ合衆国は我々の同盟国である。しかしすべての問題で100%同じにはなりえない。昔カイセリは大気汚染のため外出できないくらいだった。現在は(天然)ガスが導入され、空気はきれいだ。もし(ガスが)なかったら、我々は何をすればいいのか?アメリカ合衆国が(ガスを)くれるのか?誰もが快適になることが必要だ。
・ カブールを警告した:
情報機関からの警告に基づいて、我々は以前からアフガン代表者に「注意してください、何かが起こるかもしれません」と警告していた。アフガン国民は非常に悲しんだ。
・ 国家安全保障評議会(MGK)に新提案:
前述の蛇の話にもどるが、我々には間違いはない。首相は、国家安全保障評議会事務局長の職を最もよく遂行できる人物として、アテネ大使を提案した。大統領は適任と見なさなかった。我々は他の同胞を提案するだろう。
*ルザー・アルトゥン:PKKヨーロッパ支部上層部の財務担当。インターポール(国際刑事警察機構)により指名手配され、偽パスポート使用が取り沙汰される中、潜伏先のフランスよりオーストリアへ逃亡し、同国警察により北イラクへ送られた。
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( 翻訳者:三村麻衣 )
( 記事ID:11428 )