「民主主義の名の下に」:ハーレ・エスファンディヤーリーらの告白映像第一部が国営テレビで放映
2007年07月19日付 Jam-e Jam 紙
右から、ハーレ・エスファンディヤーリー、キヤーン・タージバフシュ、ラーミーン・ジャハーンベグルー
右から、ハーレ・エスファンディヤーリー、キヤーン・タージバフシュ、ラーミーン・ジャハーンベグルー

【政治部】キヤーン・タージバフシュ、ならびにハーレ・エスファンディヤーリーの告白映像の第一部が、昨夜イラン国営テレビで放映された。それに先立ち、2回にわたるこの告白映像シリーズの予告編が宣伝のために放映されたが、これに対して海外の反革命インターネット・サイトや英米メディア、さらにはアメリカ政府までもが強い懸念を表明した。

 外国人の利益のためにプロパガンダ活動ならびにスパイ活動に従事し、国の安全に敵対的な行動をとったとして逮捕され、現在拘留中のアメリカ在住のイラン人ハーレ・エスファンディヤーリー、及び米ソロス財団の秘密のエージェント、キヤーン・タージバフシュの両名は、この告白映像の中で、イランにおいて「ビロード革命」を実行するという自らの企み、及び目的について、その一部を告白している。

 他方、同様の疑いで逮捕され、その後しばらく拘留された後に釈放されたラーミーン・ジャハーンベグルーも、この告白映像シリーズの中で、自らの活動が反革命勢力に利用されたことについて語っている。

 この映像で明らかとなったのは、一部の研究機関が学術活動を隠れ蓑として、さまざまな国のインテリを自らに引き寄せる活動を行い、彼らの能力を利用して、反米体制の転覆を図っていたことである。グルジアで起きたビロード革命はその典型であり、ウッドロー・ウィルソン学術センターやソロス財団といった、表面上は学術的な機関が、この革命を下支えしていたのだ。

 主権国家と市民とを分離せしめ、社会を構成するさまざまな階層の間に亀裂を生じさせるべく策謀をめぐらせることが、このような機関の目的の一つであり、ハーレ・エスファンディヤーリーやキヤーン・タージバフシュ、ラーミーン・ジャハーンベグルーらが詳しく述べたのも、まさにこのことであった。

 ウッドロー・ウィルソン学術センターで局長の地位にあったハーレ・エスファンディヤーリーは、1997年同センターの国際プロジェクトの責任者の招きで、ある中東関連プロジェクトの立ち上げのために、非常勤で活動を開始した。彼女は同センターの対イラン・プロジェクトにおける自身の役割について、次のように述べている。
この間、多くの人々がウィルソン・センターにやってきては、そこで講演を行いました。また、彼らの話を聞くために多くの人が集まりました。このような中で私が果たした役割とは、講演者たちと知己を得ることでした。私はイランを離れて随分たっていたので、アメリカ全土の大学や研究機関などに勤めているイラン人専門家らと、このことに関連してよく相談をしたものです。

 彼女はその他、ウッドロー・ウィルソン学術センターで行われた会議の司会を務めるなどしており、ギリシアで開かれた中東関連のある会議については、次のように語っている。「イランでビロード革命を実行する方法について探るための、女性たちによるワーク・ショップを立ち上げることが、私に求められていました」。

 エスファンディヤーリーは、イランで起きたティール月18日の事件〔1999年7月9日=ティール月18日にテヘランで起きた、大学生らの暴動事件を指す〕について、次のように語っている。
この事件があった後、私はジャハーンベグルー氏に連絡を取り、同事件、及び国民投票問題〔当時、学生らを中心に現在のイスラーム共和国体制の是非を問う国民投票を行うべきだとの声が高まったことを指す〕に関連して議論したいので、ウィルソン・センターに来てくれないか、お願いをしました。しかし、彼はウィルソン・センターに来ることには同意してくれましたが、むしろ知識人と若者の問題を基本的枠組として話すことを希望しました。われわれもそれを受け入れ、彼の訪問・講演も実現しました。

 ハーレ・エスファンディヤーリーによると、センターの予算は二ヶ所から賄われていたとのことである。「われわれの実行予算はアメリカ議会から賄われていたが、諸々のプロジェクトに対する予算は民間部門の財団や個人〔による寄付〕から賄っていた」。

 彼女はソロス財団が行っている事業の主な領域の一つとして、女性市民団体の支援を挙げ、さらに「ソロス財団は、教育や医療に関わる機関の支援や、また政府と対立しながら国内外で活動するさまざまな国のメディアの支援も行っている」と語った。

 彼女によれば、ウッドロー・ウィルソン学術センターがさまざまなグループと連絡を取っている主な目的は、重要人物との知己を得ることであるとされる。「これらの人々をセンターに招聘する目的は、彼らを国の内外にある広範なネットワークに結びつけることである」と彼女は語っている。

 ヤフヤー・キヤーン・タージバフシュもまた、国の安全に敵対的な行為を行ったとして、現在拘束中の人物である。彼はソロス財団の全体的戦略を、イランの大学教授たちや学生らから協力を取り付けることにあると語る。
財団の第一の目標は、新たな組織、特にNGOを設立することである。次に、ある人物を〔その組織に〕連絡役として送り込むことである。この連絡役の人物はヨーロッパで行われるさまざまな会議に出席して、最終的にその組織を国際ネットワークの一員に組み込む。そうすることで、ソロスの最終的な〔?〕目標が達せられるのである。

 彼は、アメリカ政府からソロス財団に活動許可が降りており、この財団が反イラン政策において米共和党にかかわりを持っているのもこのためだ、との見方を示した。

 ラーミーン・ジャハーンベグルーもまた、国家の安全に敵対的な行動を取ったとの容疑で逮捕された経験を有する。彼は、知らぬまにこのようなプロジェクトに携わっていたにすぎないとの理由から、しばらく後に釈放されている。彼はこの件について、次のように説明している。「私が知識人に関する論文を書いてしばらくすると、『民主主義』誌の編集長であったマーク・プランツという人物から連絡があった。それによると、招聘制度があるので、もし興味があれば2001年10月からアメリカにきて、研究を始めてもらっていい、とのことだった。私もその申し出を喜んで受け入れた」。

 ジャハーンベグルーは続けて、「私は以前から、エスファンディヤーリー女史とは知り合いだった。それが縁で、さまざまなアメリカの機関の人々と多くの知己を得た」と語った。

 彼はまた「エスファンディヤーリー女史、ならびにアメリカの複数の機関が、2002年に、アメリカ国務省が費用を拠出するかたちで開かれたUCLA会議に、私を招待してくれた」と述べ、さらに次のように語った。「この会議では、中東地域、すなわちイスラエルやパレスチナ、ヨルダン、サウジアラビア、クウェート、イラク、そしてアメリカからの人々が参加していた。そこで、私はアメリカの人々やイスラエルから来た人々と知りあう機会を得た。そこで興味深かったのは、この会議に参加していた人々は、一定の間隔で互いに顔を合わせ、輪になって話しあったということである」。

‥‥

 告白映像シリーズの第二部は、今夜放映される。

Tweet
シェア


現地の新聞はこちら
関連記事(ハーレ・エスファンディヤーリー及びタージバフシュ、国営テレビで「告白」:水・木曜日にCh1で放送予定)

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:斎藤正道 )
( 記事ID:11432 )