二回目となるイラン・米大使級協議が終了：イラン・米両大使、バグダードで専門部会を開くことで合意

【政治部】イラクの治安に関するイランとアメリカの第二回目の協議が、昨日テヘラン時間で朝10時から、バグダードのグリーン・ゾーンにあるイラク首相府にて行われた。この協議には、イラン・米両国の在イラク大使であるハサン・カーゼミー＝ゴンミー大使とライアン・クロッカー大使を団長とする協議団に加え、イラク政府高官も参加した。この協議は昨日午後になっても続けられ、協議時間は合計で7時間に及んだ。

　ハサン・カーゼミー＝ゴンミー駐イラク・イラン大使は、火曜日に行われたアメリカ側との協議終了後、「イランは治安問題に関しイラクを支援する努力を行っている。しかし現在、イラクはテロと占領軍駐留の犠牲になっている」と語った。

　イラン学生通信（ISNA）の報道によると、同大使はまた、イラン側は火曜日の協議の中で米軍に拘束されているイラン人外交官らの解放を強く求めたことを強調し、さらにイラクの刑務所に拘置されているイラン市民らの解放も要請したことを明らかにした。

　カーゼミー＝ゴンミー大使はまた、次のように語った。「この協議では、第一回目の協議で合意された内容を実行に移すための、メカニズムを作ることについても話し合われた。また、アメリカ側はイラクで犯した自らの誤りについても、その一部を認めた。これは前向きな一歩であると評価できよう。今後は、この誤りを償う方向へと歩を進めることが、アメリカには求められる」。

　イラクのフーシヤール・ズィーバーリー外相も協議終了後、今回の話し合いには満足している旨述べた上で、次回の協議がより高いレベルで行われることに期待すると短くコメントした。

　この件に関し、あるイラク政府当局者は、イラク問題をめぐる7時間に及ぶ第二回目協議の結果、専門家による部会を本日水曜日にイラクで開くことに、イラン・米両国大使が合意したことを伝えた。

　この当局者はさらに、「イラクのフーシヤール・ズィーバーリー外相、政府報道官、ムワッファク・アル＝ルバイー国家安全保障顧問も参加したこの協議で、両者はイラク治安問題の改善に対する自らの政策を再検討することで合意し、さらに明日〔水曜日〕両国の専門家らがイラク治安問題に関して話し合いを行うことでも合意した」と付け加えた。

　マーリキー首相、イラン・米両協議団に謝意

　イラク首相は昨日、イラク治安問題に関するイラン・米両大使による第二回目の協議の冒頭、「この協議は前向きなものであり、イラク人民を支援するという目的にかなったものだ」と述べた。

　中央報道局がイラン・米両大使による協議の現場から伝えたところによると、ヌーリー・マーリキー首相はイラン・米両協議団の協議への参加に謝意を示した上で、「テロはイラクにとってばかりでなく、世界の全ての国にとっても脅威である。世界の全ての人々は、この危険な現象に立ち向かうべく団結しなければならない」と語った。

　イラク首相はまた、両国の話し合いはイラク情勢の改善を目的に、同国政府当局者が参加した形で行われるべきだと再度強調した上で、「われわれはイラクの安全と安定の確立を望んでおり、そのためにはあなた方の支援が必要だ」と指摘した。

　イラク外務省のイバーウィ氏は、イラン人外交官拘束問題やイラン系米国人拘束問題が協議の中心を占めることを、イラクは望んでいないと指摘する。これらの問題はイラクへの支援、という話し合いの本来の目的から注意を逸らすものである、というのがその理由だ。

　同氏はイラクの独立系テレビ局「アル・シャルキーヤ」とのインタビューの中で、さらに「イラクはアメリカ及びイランに対し、問題の克服のために、可能な全ての手段を用いてイラクを支援するよう求めている」と語っている。

　アメリカのライアン・クロッカー大使とイランのカーゼミー＝ゴンミー大使は今年のホルダード月7日〔5月28日〕、イラク情勢に関して話し合う目的で、同様の協議をイラクで行っている。

　クロッカー大使：第二回目の協議は、より濃い内容のものであった

　クロッカー駐イラク米大使は、イラン大使との協議終了後、記者会見の場でこれまでの主張を繰り返す形で、「イラクにおけるイランの活動は、アメリカと連合軍の利益に反するものだ」と述べた。

　ライアン・クロッカー大使はさらに、「アメリカは、イランから武器がイラク武装勢力にわたっていること、イランが武装勢力を支援していることを示す証拠をつかんでいる。この証拠はイラン側にも提示済みだ」と主張した。

　他方で、同大使は米・イランの第二回目の協議について、「今回の話し合いはより濃い内容で行われた。政治的な枠組みに関しても話し合いが行われた」と語った。

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（翻訳者:斉藤正道）
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