ガソリン配給制導入も、大気汚染改善されず
2007年07月17日付 Hamshahri 紙

【ハムシャフリー・オンライン】ガソリン配給制の導入後も、現在までに大気汚染の改善は見られていない。

 テヘラン市の大気状況調査表に基づき、〔テヘラン市の関連法人である〕大気汚染状況監視公社(Air Quality Control Company:以下AQCC)が実施した調査によると、現在までのところ、ガソリン配給制の導入は大気汚染の改善に何ら影響していないことが判明した。

 テヘラン市広報部が伝えたところによると、AQCC社長のユーセフ・ラシーディー氏は、このことについて「ガソリン配給制施行前17日間の大気汚染状況監視調査表を調査したところ、〔現在と比較して大気の状況に〕目立った違いは見られなかった」と述べたとのことである。

 同氏によると、ガソリン配給制施行前17日間の大気状況を調査したところ、そのうち大気の状況が「清浄」とされた日は0日、「健康上問題のない」状況とされた日は16日、「汚染されている」とされた日は1日、「非常に汚染されている」とされた日は0日であった。

 これに対して、ガソリン配給制施行後の17日間では、大気の状況が「清浄」とされた日は1日、「健康上問題のない」状況とされた日は15日、「汚染されている」とされた日は1日、「非常に汚染されている」とされた日は0日であったという。

 ラシーディー氏は、ガソリン配給制施行の前後各17日間の大気の状況を比較したかぎりでは、同制度は大気汚染の改善にあまり影響を与えていないと述べた上で、「実施された調査によると、今年〔3月21日~〕の初めからティール月6日〔6月27日〕までの間に、大気の状況が『汚染されている』とされた日はわずか1日であった」と語った。
〔訳注:先の記述では、ガソリン配給制実施前17日間の大気が「汚染されている」とされた日は1日であったとされているが、この段落では3月21日以降「汚染されている」とされた日は1日であったと書かれており、合理性を欠くように思われる。恐らく「汚染された日」ではなく「非常に汚染された日」がわずか1日であった、ということだと思われる〕

 同氏はまた、ガソリン配給制実施後の1386年ティール月7日から23日〔2007年6月28日から7月14日〕までの大気の状況と、昨年の同時期における大気の状況とを比較した上で、以下のように述べた。「手許の統計資料によると、この期間で大気の状況に特に目立った変化はない。実際に、大気が『健康上問題のない』状況であった日は、〔2006年と2007年の〕各年ともそれぞれ15日間であり、『汚染されている』状況であった日は0日であったことが報告されている」。
〔訳注:先の記述では、ガソリン配給制実施後の17日間で大気が「汚染されている」とされた日は1日であると書かれているにもかかわらず、ここでは0日となっており、記述に矛盾がある。そのため、この段落の「汚染されている」は「非常に汚染されている」の誤りである可能性が高い〕

 ラシーディー社長は、「ガソリン配給制導入の、前後各17日間の平均一酸化炭素濃度にも大きな変化はなく、今までのところ、ガソリン配給制の導入はテヘランの大気汚染改善に影響を与えていないと言える」と強調している。

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( 翻訳者:関口理恵子 )
( 記事ID:11486 )