イスラーム風スカーフ着用の夫人をもつ国会議員の割合が減少
2007年08月14日付 Hurriyet 紙

トルコ大国民議会で女性の国会議員の数が増加する一方、妻がイスラーム風スカーフを着用している男性国会議員の数も減少した。2002年の選挙により成立した議会で妻がスカーフを着用している国会議員は274人であったが、2007年の議会ではこの数は235人にまで減少した。このように、妻がスカーフを着用している国会議員の割合は2つの選挙の間で49.8%から42.7%まで減少した。妻がスカーフを着用している国会議員の減少においては、3つの重要な要素が働いていた。これらは次のように述べることができる。

議員に当選した公正発展党(AKP)以外の政党や無所属の議員において、妻がスカーフを着用している国会議員の数が大幅に減少したこと(226人のAKP議員に対し他の政党は9人)

議員に当選した女性国会議員の数が増加したこと(2002年から2007年の間で、トルコ大国民議会における女性の国会議員は倍増し24人から50人に増え、全体としては4.4%から9.1%に増加した)

最後に、妻がスカーフを着用しているAKP党員の割合の減少が影響を及ぼしている。(第22期議会では女性を含む363人のAKP議員のうち273人の妻がスカーフを着用しており、その割合は75.2%であった。23期では341人のAKP議員のうち226人の妻がスカーフ着用である。割合は66.3%である。)

■県ごとの状況
県ごとの分布に注目すると、4県で、すべての国会議員の妻がイスラーム風スカーフを着用していることが注目される。この県はボル(議員3人)、カラマン(3人)、キリス(2人)、ネヴシェヒル(3人)である。これに対し7つの県ではスカーフを着用している妻を持つ国会議員はいない。この県はアルダハン(2人)、バルトゥン(2人)、エディルネ(4人)、ギュムシュハーネ(2人)、ハッキャーリ(3人)、オスマニイェ(4人)、トゥンジェリ(2人)である。またバルトゥンとエディルネ、トゥンジェリの3県は、2期にわたって議会へ、妻がスカーフを着用している国会議員を送っていない。合計で81県のうち36県で妻がスカーフを着用している国会議員の数が減少し、27県で変化なし、18県で増加したことがわかる。
大都市ではイスタンブルでこの数が29人から20人に(第一選挙区8人、第二選挙区4人、第三選挙区8人)、アンカラでは11人から8人に(第一選挙区6人、第二選挙区2人)、イズミルでは3人から2人に(それぞれの選挙区一人ずつ)減少した。

■地域ごとの状況

7つの地域には、妻がスカーフを着用する国会議員という視点から、2つの大きな傾向が見て取れる。地中海沿岸地域、エーゲ海、マルマラ海からなる西部沿岸地域においては、妻がスカーフを着用している国会議員の割合は26%から37%を推移しているが、この地域の東側に位置する内陸アナトリア地域、黒海沿岸、東部及び南東アナトリアではこの割合は約50%である。一方妻がスカーフを着用している国会議員の数が22人から23人に、割合が31%から32%に上がったエーゲ海沿岸地域以外は、他のすべての地域では数も割合も減少していることが見て取れる。エーゲ海沿岸地域での増加においては、2002年に6人全員の国会議員の妻が頭に何もつけていなかったムーラ県で、今回スカーフを着用している妻を持つ2人のAKP議員が議員に選出されたことが影響を及ぼしている。

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( 翻訳者:小野寺香織 )
( 記事ID:11649 )