来年の国会選挙へ向け、早くも熱を帯びた選挙戦が開始
2007年08月14日付 Jam-e Jam 紙
【政治部:ホセイン・ニークプール】次期国会選挙開催までまだ7ヶ月以上残されているにもかかわらず、我が国の主要政派である左右両派は、すでに選挙活動を開始している。彼らは過去の経験をふまえ、政治という領域での戦いに勝利を得るべく奮闘しているのである。
原理主義派はしばらく前から、同派を構成する主要三派の代表らからなる11人委員会を立ち上げ、
前回の地方議会選挙の際、原理主義諸派が連合を結ぶことを妨げた障碍の除去へ向けて、試みを続けている。
原理主義派と対峙している改革派でも、同派の指導者たちは派内の対立の深刻化と批判合戦の拡大に頭を悩ませている。そのため、彼らは第8期国会の選挙戦の舞台に参加する際の隊列の組み方について、新たな方針を決定している。彼らは9人の委員からなる「意志決定委員会」と呼ばれる委員会を立ち上げたが、このような動きもまた、改革派内からの批判に直面している。とはいえ、このような委員会の結成は、〔第8期国会選挙に改革派が一致して臨むという〕まさにこのような目的へ向けた一歩であることに違いはない。
このような中、政界で活躍する人々はさまざまな機会を捉えて、政敵の活動に対して警告を発しつつ、自陣の政治グループに対して過去の過ちについて啓発する活動を行っている。彼らはそうすることで、第8期国会選挙への参加へ向けて、望ましい環境を作ろうと努力しているのだ。このような活動自体、選挙戦が早くも始まっていることをいみじくも物語っているが、このような選挙戦の早くからの過熱は、肯定的な結果をもたらすことも、否定的な結果をもたらすこともあり得る。
先日国会選挙法改正案が可決され、政府機関で責任ある役職に就いている者は、選挙に立候補を届け出る6ヶ月前に職を辞さねばならないことになった。今度の国会選挙戦がこれまでよりも少しだけ早く熱を帯びているのは、政党上の問題だけでなく、この法改正が影響している。
選挙戦が早い時期から熱を帯びることに、多くの利点があることは事実だ。しかしこの問題に対して、きちんとした管理がなされない場合は、さまざまな害がもたらされる可能性があることも、同様に事実である。内務省政治担当次官が以前このことに関して、選挙をめぐる雰囲気がとげとげしいものとなっていることを批判しつつ、さまざまなメディアや政党、政治グループに対して、このような雰囲気の正常化を求めたのも、まさにこのことが理由だった。
セイエド・モジタバー・サマレ=ハーシェミー次官は、政府が打ち出してきた偉大な数々の計画・施策に言及した上で、これらの施策が選挙のとげとげしい雰囲気によって色褪せたものなるようなことがあってはならないと言明する。
同次官は、このような時期にとげとげしい雰囲気を生み出すことは、国に害を及ぼす行為に他ならないとした上で、次のように語っている。「〔政府の〕施策や計画は、市民への奉仕を基礎とするものでなくてはならない。選挙立候補者の登録が行われるまで、国の雰囲気は〔政治的な抗争が支配する雰囲気ではなく、国民のための〕仕事に努力するという雰囲気が継続されねばならない」。
〔後略〕
訳注:国政選挙の「実施」は内務省の管轄であり、サマレ=ハーシェミー次官は内務次官であると同時に、選挙実施本部の本部長を兼任している。なおサマレ=ハーシェミーは、アフマディーネジャード大統領の上級顧問も務めるなど、アフマディーネジャード政権において重要な位置を占める人物である。またこの人物は、バーホナル国会副議長とは甥=叔父の関係にある。
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( 翻訳者:斎藤正道 )
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