【事件部:ハミーデ・ゴウダルズィー】《若きリーダーたちの家》(訳注)第一回祝典の招待客560人を人質に取った銃を持った若者が、首都テヘラン治安維持軍司令官と話をした後に投降した。
国の機関を解雇された職員とされるこの銃を持った者は、祝典が始まった数分後に会場に現れ、ある映画ソフトをかざしながら宙に向けて銃を発砲し、その映画を上映するよう要求した。本紙記者の報告によると、人質を取った者はマフムードという名で年齢は30歳、昨日午前九時、カラシニコフ銃を持ってテヘラン医科大学エブネ・スィーナー〔イブン・スィーナー〕講堂に侵入した。その後、祝典責任者にビデオCDを示し、それを出席者に上映するよう要求した。責任者がこれを拒否すると、この者は即、持っていた銃を宙に向け一発発砲した。
この報告によれば、式典の招待客たちは銃弾の音を聞いて驚き、早くそこを離れようと一目散に出口のほうへ殺到したが、銃を持ったこの者に、自分の席について彼の話を聞くよう脅された。だが数分後、首都テヘラン治安維持軍のラーダーン司令官が現場に現れ、この者と数分話をしたところ、犯人は投降した。
この事件について、ラーダーン司令官は記者団の前で、「容疑者は招待客たちに『俺はお前らに聞かせる話がある』と言っていた」と述べ、さらに「今回の事件で負傷者は出なかったが、状況については後日、治安維持軍が報告する予定だ」と続けた。
首都テヘラン治安維持軍広報局長のメフディー・アフマディー大佐もこの事件について本紙記者と談話し、「銃を持った者はロレスターン州警察を免職になった軍曹だった」と述べた。さらに大佐は、この者が精神のバランスを欠いていることを認めたうえで、「容疑者が祝典の観客560人を人質に取った動機は我々に明らかでない。容疑者は逮捕された後、警察による専門的な取調べを受けるため、治安維持軍の基地の一つに身柄を移された」と述べた。
アフマディー大佐は「容疑者は1枚のCDを手にし、その映画を招待客に上映するよう要求していた」と述べ、「容疑者が発砲した銃は治安維持軍のものではない」と付け加えた。
(後略)
(訳注)《若きリーダーたちの家(khane-ye shahriyaran-e javan)》:1384年バフマン月(西暦2006年1-2月)、ガーリーバーフ・テヘラン市長の指示により、テヘラン市の運営に若者を活用する目的で設立された。若者の能力を発掘し、若者とテヘラン市役所との関係を深める活動をしている。
現地の新聞はこちら
( 翻訳者:尾曲李香 )
( 記事ID:11736 )