ドレスナー銀行、イランとの関係断絶へ:ドイツの銀行では3行目
2007年08月23日付 E'temad-e Melli 紙
【エッテマーデ・メッリー】ドイツdpa通信は昨日このニュースを流し、今回の決定の理由として、イランの特殊な政治情勢のせいで、イランとの付き合いにかかる費用が増大していることを挙げている。この関係断絶の決定はモルダード月30日(西暦8月21日)火曜に、ドレスナー銀行の役員会でなされたもので、イランとの取引停止の詳しい時期はまだ発表されていない。
ドレスナー銀行は、この数ヶ月にイランとの関係を絶ったドイツの銀行としては3行目に当たる。これの前にはドイチェ銀行とコメルツ銀行が、イランとの金融・通商関係を絶っている。これについて、ドイツ版ファイナンシャル・タイムズ紙はレポートの中で、この協力関係断絶の原因をリサーチしている。
ドレスナー銀行のスポークスマンはファイナンシャル・タイムズに対し、次のように述べた。「イランでの活動やイランとのパートナーシップにかかる経費が著しく増大したため、我々はイランとの関係を絶つことにした」。折りしも今月上旬、ドイツ最大の銀行が、その責任者の話によればアメリカから圧力を受けて、イランとの商業活動を全面的に停止することを決めたばかりの時に、今回の措置は取られた。
ドイツ銀行によるイランとの関係断絶の新たな波は、アメリカ財務省のスチュアート・リービー次官(テロ・金融情報担当)が、イランとの関係を絶つようドイツの銀行や諸団体を説得する目的でドイツを訪問したそのわずか数週間後にやってきた。この後、ドイチェ銀行がアメリカの政策に沿った措置として、イランとの活動を全面的に解消することを決定した。これについて、ドイツのある銀行家はファイナンシャル・タイムズに対し、「ドイツの団体や企業はイランとの商業活動を行うのに実際かなりの圧力を受けている」と述べた。
これまでドイツ政府は、イランとの商業活動を禁止させようとするアメリカの圧力に反発してきた。この国の数千もの職が、イラン向け商品の輸出に依存しているためだ。
ところで、昨日付のファイナンシャル・タイムズはドイツ側の責任者の意見を掲載するのに留まらず、イラン中央銀行副総裁もインタビューを受けた一人だった。モハンマド・ジャアファル・モジャッラド副総裁は次のように述べた。「我が国は、外国の諸銀行との取引き減少から生じた短期的な損失を払拭してきた」。副総裁によると、イランの慎重な金融政策が同国の経済の見通しに安定をもたらしているという。
続いてモジャッラド副総裁は、ヨーロッパの銀行や企業に、次の一歩を慎重に踏み出すよう勧告した。同副総裁は、イランとアジア及びアラブ世界との取引が拡大していることを示唆し、「もしこれらの銀行や企業がイランから撤退すれば、次に入ってこられる保証はない」と警告した。そしてドイツのドレスナー銀行、ドイチェ銀行、コメルツ銀行がイランでの活動を停止したことについて、これらの措置がアメリカからの圧力によるものだとし、「ヨーロッパの輸出業者らはこれにより損害を被っている」と述べた。
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( 翻訳者:渡井さぎり )
( 記事ID:11738 )