米政府、イラン革命防衛隊の「テロ組織」指定を検討
2007年08月16日付 al-Quds al-Arabi 紙

■ 米政府、イラン革命防衛隊をテロ組織とみなす
■ 「イランへの攻撃は未決定」としつつ可能性は否定せず
■ イラン政府、「ミサイルで湾岸の船舶を撃沈可能」と警告

2007年08月16日付クドゥス・アラビー紙(イギリス)HP1面

【テヘラン、ワシントン:クドゥス・アラビー、各通信社】

 イラン革命防衛隊(バースダラーネ)司令官は昨日水曜日、イランのミサイルはアラビア湾とオマーン湾のあらゆる海域で活動している軍艦を攻撃できると述べた。これに先立ってアメリカ政府高官は同日、イラン革命防衛隊をテロ組織に指定することもあり得ると述べた。またホワイトハウスは昨日、アメリカは現段階ではイランに対する軍事作戦を仕掛けることを考えていないが、軍事作戦は今後もジョージ・ブッシュ大統領にとっての選択肢でありつづけるだろうと述べた。

 ホワイトハウスのダナ・ペリーノ報道官は、「現在、軍事作戦を仕掛けることはあり得ない」と述べつつも、「ブッシュ大統領は、大統領は武力行使の可能性を否定するべきではないと語っている」と述べた。

 ペリーノ報道官の発言は、アメリカのイランに対する姿勢が硬化するなかでなされたものである。アメリカ政府のある高官は、「ブッシュ政権はイラン革命防衛隊を米国のテロ組織リストに加える意向である」と発表している。

 イラン革命防衛隊のヤフヤー・ラヒーム・サファヴィー総司令官は、ファールス通信が伝えた談話の中で、「イランの地対艦ミサイル・システムはペルシャ湾、オマーン湾の全域に到達しうるものであり、ペルシャ湾を航行するあらゆる軍艦は我が軍の地対艦ミサイルの射程内に入る」と述べた。核開発プログラムが原因でアメリカ政府と危機的な状況に入っているイランは、湾内を航行する大型の船舶も沈めることのできるミサイル所有を誇っている。湾内にはアメリカの空母と戦艦が展開している。

 サファヴィー総司令官は、「2000キロメートルの射程距離をもつイランのミサイルは、遠隔操作できる装置を備えている」と述べた。これはシハーブⅢ型のミサイルを指しているものと見られる。また、このミサイルはイスラエルを攻撃する能力もある。

(後略)

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( 翻訳者:小林洋子 )
( 記事ID:11765 )