漁の解禁、初日はアジ漁が好調
2007年09月02日付 Radikal 紙

漁の初日、漁師たちの「雨が降らなければカツオも獲れない」という言葉は正しかった。大漁のアジに買い手の顔は笑顔。漁師たちは総じて初日のできに満足。(漁の出来に)失望した者たちが槍玉に挙げたのは、地球温暖化。

漁の解禁日、「常に神の名の下に」という言葉とともに出航した漁師たちは、予想を遥かに超える大量の魚に出くわした。クムカプ魚市場に帰港する漁船はあふれんばかりのアジで一杯だった。アジは少なくとも10キロにはなる1かご当たり10YTL(約900円)で競られた。

漁師たちの「今年は雨が降らなかった。雨が降らねばカツオは獲れない。暑いときにはカタクチイワシも獲れない」という言葉は正しかった。解禁日に獲れたカツオは無いと言えるほど少なかった。中くらいの大きさのスズキは一匹当たり15YTL(約1350円)での売買。

漁のシーズンの始まりとともに一昨日から海に出ていた漁師たちは、朝早く魚市場に帰ってき始めた。午前3時頃姿を見せ始めた漁船は、市場で帰りを待っていた何百人もの魚屋の顔を喜びで一杯にした。かごに入った魚は多くの場合、船から降ろさずに売られた。待っていた人々のなかには、せり業者、ホテル関係者、レストラン関係者もいた。

初めにやって来た船のアジは1かご40YTL(約3600円)で売られた。日が昇るにつれて値段も徐々に変化。大漁のアジに価格は下がっていった。すっかり日が昇ったところでアジひとかごの値段はもはや10YTLに落ちていた。値段が下がったのはアジだけに留まった。他の魚はあまり獲れなかったことから高値のままであった。

■「安く魚が食べられる」

アイドゥン・トケル号の操船手シャーヒン・シェネルさんは、予想を遥かに上回る大漁の魚を獲った、と語る。
「多くても2,3かごだろう、と言っていた。それが200かごものアジが獲れた。アジの他にも4-5キロのヒラメ2匹、15匹のスズキが獲れた。」

漁船から魚を受け取り、競にかける役割の魚屋ウチャルの店長イブラヒム・ウチャルさんも、「アジは1かご40~50YTLにはなるだろうと思っていたが、10YTLにまで落ちた。今年は安く魚が食べられるだろう」と話す。

「魚屋ケナン」として知られるケナン・バルジュは、価格は適当だと述べた。「遠くに出て行った漁船はまだ戻ってきていない。彼らが戻れば価格はもっと下がる。出航した船の7割は大漁で戻ってきた。みんな大満足だ。去年はこれほど大漁ではなかった。涼しくなってきていることも漁業には最適だ」と語る。

黒海東岸にあるギレスン、リゼ、トラブゾンの漁師たちも大量のアジを捕獲した。トラブゾンで35年魚屋を営むバイラム・ゲンチさんは、夜中に出航した船がおよそ150かごのアジを獲って帰ってきたことを述べつつ、「昨シーズンに比べればまずまずのすべりだし。今年が大漁のシーズンとなる予兆」と話す。

ギレスンの魚市場で卸売りをしているムサ・アナフォルオールさんはというと、シーズンの初日の捕獲量に満足していない、と言う。初日に最も獲れた魚の種類がアジであるとし、「このことも私たちを満足させなかった。なぜならアジ漁にとしては、少量だからだ」と話した。

■「より多様でなければならなかった」

(マルマラ海の)テキルダーにある魚屋イーテルの社長エユプ・イーテルさんは、初日の期待は裏切られた、と話す。市場にはアジと小量のエビしか出すことができない、とする彼によれば、原因は地球温暖化にあるらしい。イーテルさんは次のように話す。

「地球温暖化が漁業にも影響を与えている。海水が暖かいためにアジだけが獲れた。これまでは、シーズン初めには多種多様な魚が獲れたものだった。気候が普通にもどって、また多様な魚が獲れるように祈っている。」

■ 肉か魚か?

(シリア国境に近い)ハタイ県サマンダー郡では、施設で最終準備を整えた漁師たちは、9月1日の解禁日、犠牲を捧げ、大漁を祈願した。その後で漁師たちは出航していった。

アジ・・・・・・・・・・1かご10~40YTL
カタクチイワシ・・・・・1かご40~60YTL
ヨメヒメジ・・・・・・・・・・1かご120~130YTL
ヒメジ・・・・・・・1かご220~250YTL
スズキ・・・・・・・・・1匹10~15YTL
エビ・・・・・・・・・・1かご40~60YTL
サーモン・・・・・・・・・・・1キロ6~7YTL
カツオ・・・・・・・・1キロ8~12YTL
イカ・・・・・・・・・1キロ8~12YTL
セイゴ・・・・・・・1かご260~300YTL
マグロ・・・・・・・・1キロ8~12YTL
(1新トルコリラYTL=約88円)

イスタンブル市(Şehr-İstanbul)協会、そしてファーティフ区当局の主催した魚祭りで、イスタンブル市民は魚に舌鼓を打った。サマティヤ広場にバーベキューセットが組まれ、何百キロもの焼き魚が市民に配られた。お祭りの今日のメニューは、巨大なオスマン鍋で作られた魚のスープの予定。

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( 翻訳者:田林玲 )
( 記事ID:11803 )