「もしアメリカがイラン国境地域に近づこうものなら、彼らはイランの射程圏内に入ることになるだろう」:ラーリージャーニー書記、アメリカの動きを牽制
2007年09月13日付 E'temad-e Melli 紙
「もしアメリカがイランとの国境地域に近づこうとするならば、彼らは〔イランによる攻撃の〕射程圏内に入ることになるだろう」。ラーリージャーニー国家安全保障最高評議会書記は、イラン国境近辺における米軍基地設置計画への反応として、昨日内外の記者らとの会見の中で、このように述べた。他方、ライアン・クロッカー駐イラク米大使とペトレアス・イラク駐留米軍司令官は、イラク情勢について米議会に報告書を提出したが、この報告書は我が国の外交当局から強い反発を招いている。
イラク国内のイラン国境地帯に米軍基地を設置する可能性に触れたクロッカー=ペトレアス報告に対し、ラーリージャーニー書記は「アメリカがイラクにとどまり続けるというようなことを、イラク国民は容認しないだろう。それはまた、アメリカ自身にとっても得策ではないだろう」と述べ、さらに次のように強調した。「イランに近づくことは、アメリカにとって害にしかならない。もちろん、このことについては、イラクがどのような立場を取るかが重要だが、〔イラクは〕このようなことを容認することはないと強調している」。
ラーリージャーニー書記はさらに、「〔イラク周辺〕地域から出ることが、彼ら〔=アメリカ〕自身にとって利益となる。地域で時間を浪費しないことが賢明だ。なぜならば、彼らは〔イランによる攻撃の〕射程圏内にいるからだ」と語った。
ラーリージャーニー書記はまた、「米軍がイラクからいなくなれば、それはイランを利することになるだろう」との米当局の立場に対して、「間違いのないように言っておくが、アメリカが長くとどまればとどまるほど、それはわれわれにとって有利だ」と強調し、さらに「イランは、イラクと地域の安定に資することを決意している。それゆえ、われわれはイラクにおける民主化プロセスを支持している」と続けた。
アメリカがイランをイラクに干渉しているとして非難し、イラクでイラン革命防衛隊員数名を逮捕したとしている点について質問を受けたラーリージャーニー書記は、「アメリカは自らのイラクにおける誤りを正当化するために、頓珍漢なことを言っている。先般も、彼らは革命防衛隊の関係者50名を逮捕したと発表した。何度も言うが、一部でも良いから逮捕者の氏名でも言ったらどうだ」と反論した。
〔後略〕
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( 翻訳者:斎藤正道 )
( 記事ID:11912 )