トルコ統計機構(TÜİK)は、約一年かけて重要な調査を成し遂げた。各家庭を一軒ずつ訪問し全県の住民を調べ上げたのだ。しかし、居住地に基づいた住民記録システムと名付けられたこの計画は、単なる人口調査ではなかった。
電子媒体で継続的に更新がおこなわれる、現代のデータ・ベースが築かれた。このシステムは、9月21日以降、(内務省所管の)住民・国籍管理事務総局に移管し、機能し始める。同局は市民に知らせるために、特別なポスターを用意した。これらはバス停、病院、市役所といった人の目につく場所に貼られる。
このシステムの実施で市民に密接に関係するのは処罰の承認となろう。住所変更を20日以内に住民管理事務総局に通知しないと250YTL-500YTL(23,530-47,060円)の罰金が課される。虚偽や間違った申告があった場合には、4ヶ月-6年の禁固刑となる。こうした申告を認めた地区・村長には様々な処罰が行われる。
システムによって、市民と政府の間の手続きが更に円滑に進むことが保証されるようになる。電気、水、電話、郵便といったサービスが市民に容易に提供される。どんな小規模な居住地で生活している住民であれ、性別や年齢、教育の状態が常時認識可能となる。このため、健康、教育、住宅、交通、公共サービスの計画がより円滑に行われるようになろう。
住民が居住地に依拠して確認された同システム(の調査)は、トルコ統計機構(TÜİK)によって実施された。同統計機構は、調査実行中に職員が困難を被り、システム(の運用)を住民・国籍管理事務総局に移管している。
9月21日から「居住地記録システム」として住民管理事務総局に移管されるシステムは、人々の居住地が電子媒体で、更新記録される。このシステムにより、各人が常時生活している居住場所の住所、常時居住しておらず一時的に住んでいる夏季限定もしくは冬季限定、セカンド・ハウス、サード・ハウスといった別の住所が把握される。市民は住所変更を住民管理事務総局に申告することになる。事務総局に電子媒体で記録された情報はサービスを受けるため申請する機関(市役所や発電所、水道局)に知らされる。居住地の申告の書式は、www. nvi.gov.tr のウェブサイト、住民管理事務局、地区・村長、在外機関、そしてサービス提供を受ける機関で取得できる。
障害、高齢、疾病といった(理由で)申告するのに支障がある人、本人に代わって申告してくれる近親者がいない身寄りのない人たちの居住地情報は、居住する地区・村長、住民・国籍管理事務総局に通知される。システムが更に迅速にそして快適に機能するためにイスタンブル住民管理事務局に170人の新職員が任じられた。事務局内では諸課が設けられ、人口が多い郡には支所が開設される。
約1年前にトルコ統計機構によって作業が開始されたシステムの構築は、2段階の作業で実現した。1つ目は、市役所と県の特定部署が所管している全戸の住所(データ)を国のデータ・ベースに移したことである。2つ目はというと、この作業を終了した県の住民確認作業に移ったことである。この段階では、トルコ統計機構は各家庭を一軒ずつまわって住人を確認した。市民へはその居住地で生活している期間、居住人数、農業に携わっているのかいないのか、月の平均収入と収入源について問うた。
1927年から5年毎に外出が禁止され実施されている住民調査は、このシステムゆえに終了する。あらゆる小路、家(山の頂上であったとしても)は、絶対に定まった番号が付される。身分証明書の番号に基づく新導入システムにより、もはや追跡住民調査は実施されなくなろう。したがつて、全員がひとつの居住地を提示しなければならなくなる。
レジェプ・タイイプ・エルドアン首相も、このシステム導入によって住民調査のために全国民を家に閉じ込めさせる時代錯誤の(調査の)実施が終了する、と伝えていた。またエルドアン首相は、居住地記録システム(導入)により市民から請求され(地区・村長が発行する)居住地証明書が過去のものとなる、と述べていた。
(下略)
(キャプションの訳)
トルコ統計機構(TÜİK)は一軒ずつ家を訪問し、全県の住民を調べあげた。この計画ゆえに、継続的に更新がおこなわれる、現代のデータ・ベースが築かれた。
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( 翻訳者:百合野 愛 )
( 記事ID:11934 )