アフマド・タヴァッコリー議員「ラマダーン月の公務員の就業時間削減は非合法」
2007年09月16日付 E'temad-e Melli 紙
【エッテマーデ・メッリー】役所や学校、銀行の始業・終業時間を変更するとの閣議決定は、政府が決定するその他多くの施策と同様、国会議員らの不意を打つものであった。このため、国会議員らはこの決定に対し、反対の声を上げる状況となっている。
その一方で、この決定は〔新学年が始まる〕メフル月〔9月23日~〕の交通渋滞を回避し、ガソリン配給制失敗との噂を阻止するために、第9政府〔=アフマディーネジャード政権〕が立てた計略ではないかとの見方を示す一部専門家もいる。
この政策は原理主義者の有力者たちの反対をも誘発している。
昨日、国会研究センター所長のアフマド・タヴァッコリー氏もこの政策に反対する人々に加わり、この政策は法律的観点からも、行政上の効率という観点からも問題のあるものだとの認識を示した。
かつて労働相を務めたこともあるタヴァッコリー所長は、この政策を1359年〔1980年〕の革命評議会の決定に反するものとして批判する。〔註:革命評議会は1979年のイスラーム革命成立後、暫定的に革命体制の意志決定機関として機能した評議会〕
同所長はISNA〔イラン学生通信〕とのインタビューの中でで、就業時間に関する法律の存在に言及し、次のように指摘した。「1359年の革命評議会の決定によれば、公務員の就業時間は等しく週44時間と定められている。同時にこの決議の補足には、就業時間の調整・配分については、政府や各事業所の責任であると記されている。従って、就業時間の枠組みを〔勝手に〕削減することは非合法である」。
タヴァッコリー氏は、これまでの政権でこのような政策が取られたことは無かったと述べた上で、次のように指摘した。「1380年〔西暦2001年〕に当時の政府が通達を出し、〔ラマダーン月の祈りのための〕数日間の徹夜期間は就業開始時刻を2時間遅くするとしたことはあったが、それによって就業時間が削減されるというようなものではなかった」。
タヴァッコリー氏は、公務員や銀行員の就業時間削減をいくつかの理由から、国民経済にとっても有害であるとの見方を示し、次のように説明している。「この政策は生産のための仕事量を減らすことにつながる。生産力を決定づける要因の一つは、労働力にある。従って、彼らの就業時間が短くなれば勤務によって生み出される生産量の減少につながるのだ。例えば、公務員に用事のある人々が彼らにアクセスできる時間は最大で40%まで減少するだろう」。
国会の予算計画会計委員会の委員でもある同氏は、役所での4時間勤務に言及して次のように指摘した。「この政策は諸外国、特にヨーロッパ諸国との時間の共有を著しく減少させるものだ。なぜなら我々は通常、木曜日を半日勤務とし、金曜日を休日としているからである。従って、ヨーロッパ諸国が土曜日と日曜日を休日としていることを考慮すると、実質3日半の間、我々の商業・銀行・行政上の連絡に混乱が生じているのだ」。
〔後略〕
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( 翻訳者:佐藤成実 )
( 記事ID:11949 )