宗教教育問題に、宗教知識の授業とイスラムの授業の2分割案
2007年09月23日付 Radikal 紙
新憲法草案の準備を進めている公正発展党では、現在必修である宗教知識の授業がどのように行われるかについて混迷が生じている。党から発せられている「宗教知識の授業を必修科目から除外しないよう」という声に留意している公正発展党執行部は、問題を明確にするために宗務担当大臣サーイト・ヤズジュオールを長に委員会を設立した。公正発展党では、学校で現在行われている「宗教文化および道徳知識」の授業は必修とすること、これに加えてイスラームの信仰が教えられる選択制の「宗教教育」の(授業を)開講することが議論されている。
公正発展党議員のなかには、学者らが作成した草案に含まれている、宗教の授業を必修からはずすという提案に反対しているものもいた。学者が起草している草案には2つの選択肢がある。1つ目は「宗教の教育・教授」(と名称を変えて希望選択とし)、2つ目の選択肢は(必修とするものの)「授業の免除」(を認め)、(双方とも)当人、または本人が幼い場合は親権者の要求に応じるというものである。
宗教の授業の問題について、サパンジャで公正発展党幹部と学者の間で行われた会合をうけて、公正発展党中央執行委員会で詳細な形で評価付けが行われた。公正発展党執行委員会の何人かのメンバーは、親権者から寄せられる批判や学者が提案した選択肢が創出しうる問題に注視している。
詳細な検討が要請されていることについて、(レジェプ・タイイプ・)エルドアン首相は、ヤズジュオールを委員長とし、国務大臣メフメト・アイドゥン、国民教育相ヒュセイン・チェリキと宗務庁長官アリ・バグダクオールで構成される委員会設立を要請した。委員会は、宗教の授業に関して詳細な形で評価付けを行った後、公正発展党執行部に授業の形態に関する具体的な提案、あるいは一連の提案を提出する。
■2つの授業になるのか?
公正発展党執行部では、必修となっている宗教の授業が撤廃されることが重視される中、授業方法に関して宗教の授業を分割する選択肢が提案されていることが報じられた。これによると、「宗教教育」と「宗教文化および道徳」が別々の授業として行われるようになる。
2つの授業の内容は異なり、必修である宗教文化および道徳の授業ではあらゆる宗教が教えられ、諸宗教の歴史が内容として取り扱われる。この授業では、いかなる宗教教育やこれに関わる儀式(の教示)は含まれていない。授業では単に、生徒が諸宗教について一般知識を増やすことを目的としている。(これに対し)宗教教育の授業は選択性となる。この授業では主にイスラームの信仰上必要なことが教授される。
公正発展党では、「宗教教育」の授業が、本人または親権者が「受講を希望している」という形で申請するものとするか、「免除を希望する」と申請するものとするか、別途議題となっている。エルドアン首相の訪米後、憲法草案をふたたび評価するために召集される公正発展党中央執行委員会では、この問題について最終決定が行われる。
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( 翻訳者:栗林尚美 )
( 記事ID:11990 )