イラン・イラク間の取引量、倍増の予想:イラク経済復興会議にて
2007年09月10日付 Iran 紙

 イランとイラク両国の民間企業の企業家たちは昨日、テヘランで開催された第1回イラク経済復興会議において、合同投資の展開や二国間の通商関係の拡大について検討した。この会議では、今年の終わりまでに、イラン・イラク間の貿易取引量が2倍に増加する見込みであることが発表された。

 イラン紙記者の報告によると、イラン・イラク合同商工会議所主催でテヘランにおいて開かれたこの会議には、150人のイラク貿易関係者や同国の商工会議所の会頭ら、ならびに1000人以上のイランの民間企業の企業家や商工業関係者たちが参加した。この会議に出席したラフサンジャーニー最高指導者専門家会議議長は、イランとイラク両国の民間企業の協力の成功がイスラーム諸国間の共通市場形成の基礎を築くことに繋がりうるとして、「〔共通市場への〕民間企業の参加は、経済的安全保障にとっての初めの一歩であり、かつそれを完成させるものである」と述べた。

 ラフサンジャーニー氏はさらに、「通商・貿易・投資の拡大へ向けた両国の民間企業の努力は、地域の安定化・安全の向上に繋がるであろう」と続けた。

(中略)

● 貿易量倍増へ

 イラン・イラク商工会議所のハサン・ティーズマグズ会頭もまた、この会議の中で、今年初めの3ヶ月間〔=3月21日からの3ヶ月間〕における二国間貿易量が8パーセント成長したことに言及し、年末までにはイラン・イラク間の貿易の総取引量は倍増するだろうと予想した。

 同氏は、昨年のイランからイラクへの輸出額は18億ドルであったと発表し、さらに「イランは昨年、原材料や食品、イラクが必要としているその他の品目の供給量において、第10位であった。両国の関係レベルを考えれば、この結果は決して満足できるものではない」と指摘した。
 
(中略)

 ティーズマグズ氏はイラクにおいてイラン系の銀行が〔活発に〕活動を行っていることや、イラン・ケシャーヴァルズィー(=農業)銀行が出資した銀行がイラクに設立されたことに触れ、「我々は両国の貿易関係者のために、金融や保険の分野での協力レベルを上げるべく努力しているところだ」と述べた。

 同氏はまた、国境や関税といった障壁をなくし、貿易用のトラックの往来をスムーズにさせる必要性を強調し、「イラン南部の港では、イラクへの物資を中継するための特別な便宜が図られている」と語った。

 またイラン・イラク合同商工会議所会頭は、イランからイラクへの輸出品の質を維持する為に、管理の強化を行っていることを明らかにした上で、「我々はイラク市場でこれから先も安定した位置を保てるよう努力している」と述べた。

 ティーズマグズ氏は貿易関係者に対し、イラク情勢の不安定化について海外の活動家やマスコミからはさまざまな問題が伝えられているが、このような問題を気にかけるべきではないとアドバイスする。同氏によれば、海外のメディアはイラクの危険性を誇張しており、そうすることでイラク市場からライバルを排除しようとしているという。

(後略)

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( 翻訳者:中谷登紀子 )
( 記事ID:12011 )