大学は沈黙していてはいけません
ハジェッテペ大学のオズゲン学長は始業式で「大学には宗教はありません」と語った。一方、演壇に現れたギュル大統領は「大学は沈黙していてはいけません。民主主義や知性、そして学問を代表するものであらねばなりません」と述べた。
タイイプ・エルドアン首相は、憲法改正の議論において大学の学長らに「皆さん立場をわきまえていただきたい」と話していた。一方、アブドゥッラー・ギュル大統領は、大学は社会で起きている出来事に対して沈黙できようはずはないと述べた。ギュル大統領は昨日(25日)ハジェッテペ大学の2007―2008年度の始業式に出席した。トゥンチャルプ・オズゲン学長は講演の中で厳しい批判を行った。同学長は、大学とは、あらゆる要素を審問に付すようなどんな思想や先入観も認めることはない場であると述べ、「このため、大学には宗教はありません。あってはならないのです。大学においては、なんらかの宗教や宗教上の知識を前提条件として認めて学問を行うことはできないのです」と語った。
ギュル大統領はオズゲン学長のこの批判の後に演壇に上がった。大統領は演説草稿のうち「大学は当然、もの言うべきです。人々が耳を傾けるであろう言葉を話さねばなりません。これらの言葉は、穏健な知の言葉であらねばなりませんし、社会に共通の基盤を与えるようなものでなければなりません」という部分を読まなかった。そして、「大学は社会で起きている出来事に対して沈黙できようはずは当然ありません。大学の役目とは、社会を啓蒙し、社会の声を仲介することにほかなりません。大学はこれを行う際、一方的な見方をするのではなく、(社会の)多数派や民主主義、知性、そして学問の代表であらねばなりません」と続けた。
現地の新聞はこちら
( 翻訳者:富田祐子 )
( 記事ID:12012 )