メヴラーナ文化センター、記念碑の日本語訳にモルタルを塗り、消去
2007年10月05日付 Zaman 紙

メヴラーナ生誕800周年記念日を祝福するトルコは、滑稽な誤訳により日本人の笑いものとなっている。コンクリートの記念碑に刻まれた日本語の文言が「あることをようであると同時にまたはあるためにあるようにあることをであって下さい」と書かれていたのである。これが先日ザマン紙で取り上げられて以来、テレビ番組やインターネットではこの誤訳が話題となった。
 市当局も、正しい日本語訳が刻まれるまで、誤訳にモルタルを塗り消去することを決定した。
 今回の事の発端は、3年前メヴラーナ文化センターの屋外セマー場を取り囲むコンクリートの記念碑に、11ヶ国語で「あるがままに見えるように。あるいは見えるがままにありなさい」という文言を刻んだことから始まった。メヴラーナのこの有名な言葉を日本語に翻訳する際、とんでもない日本語の表現となった。「あることをようであると同時にまたはあるためにあるようにあることをであって下さい」という文を見た日本人は、インターネット上で誤訳をからかった。誤訳に初めて気付いたのはメヴラーナを愛する日本人であった。2005年の「シェビ・アルス(メヴラーナの命日)」の儀式の際に友人に指摘され記念碑の誤訳に気がついたと話すカセユミコ氏は、関係者に対して誤訳を知らせたと語る。メヴラーナを愛するこの日本人は、約3年前から現在に至るまで誤訳が訂正される兆しがなかったことが悲しかったと話す。
 コンヤ広域市文化局エルジャン・ウスル局長によると、正しい訳を作成するため日本から、そして翻訳の専門家、「メスネヴィ」を日本語に翻訳した学者らからの見解を求めているとのことである。ウスル局長は「日本語訳が間違っているのは明らかだ。このため我々は記念碑の日本語訳にモルタルを塗っている。最も正しい日本語訳を見つけるまでに誤訳を広めないため、モルタルで消去するのが適切だと判断したのだ。」と話した。

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( 翻訳者:岩根匡宏 )
( 記事ID:12080 )