南東アナトリアでトルコ軍兵士15名殉職 -PKKテロに糾弾の嵐
2007年10月09日付 Milliyet 紙
シュルナク、ディヤルバクルでテロリストによる計15名の兵士の殺害が糾弾された。数多くの組織、団体、政治家がクルド労働者党のテロを非難した。
共和人民党デニズ・バイカル党首は、トルコ(政府)のテロとの闘いには効果的な措置がないと批判した。NTVの番組でムラト・アクギュンの質問に答え、政府が越境作戦の決定をとるとは思っていないとした。同党首は、イランは、同様のテロ事件に対し決意の程を示し、必要な措置を採った、と述べた。トルコは一年以上に亘って(テロ対策の)「特別代表」を任じることでなだめられているとし、「現在、(エルドアン)首相は『一ヶ月後にアメリカに行き、ブッシュ大統領と話し合う。事情を説明し、共に何らかの措置を決めよう』と言っている。まったく哀れむべき状況だ。首相は、暫く前アメリカにいたではないか。なんら接触できなかったではないか。トルコはこの問題で苦しみ続けている、それとも13名の方が昨日亡くならねばなかったとでもいうのか。首相はブッシュ大統領と話し合うため一ヶ月後にアメリカに行かねばならないのか。どういう時代に生きているというのだ。皆さん現在受話器を持ち上げれば、電話越しに要人と話せるでしょうが」と語った。
またバイカル党首は、市民社会党はクルド労働者党のテロ活動に妥協的な態度であるとし、また同労働者党を合法化し、政府と話し合いの場につかせようと努めているとして、スペインでは、「バスク祖国と自由(ETA)」のテログループと関係を絶てない政治家は尽く拘束されたという点に言及した。
クルド労働者党への他の批判は以下の通り。
・ 祖国党エルカン・ムムジュ党首:
なによりもまず悲しむべきことは、問題が特別代表を任じ、諸外国首脳と会談し、(といった)言い古された言葉を用い解決されると信じていることである。現政府は、帝国主義のこうした活動を解決する知恵を持たないし、反対する倫理観も持ち合わせていない。
・ 社会民主人民党ムラト・カラヤルチュン党首:
我が国土と若者らに行われた攻撃は処罰されるべきという件では(我が党の立場は)揺るぎなく、党を代表しまた個人的に、遺族の方、軍、国民にお悔やみ申し上げます。
・ 至福党レジャイ・クタン党首:
一年のうち最も神聖なラマザン月にまた神聖なカドルの夜(預言者ムハンマドに最初の啓示が行われた夜)の前に生じた恥ずべき攻撃は、テロが正義や人道からほど遠いものであるのを理解するに十分なものである。これらは、平安、平和、友愛をなくそうとしたものである。
・ 大統一党ムフスィン・ヤズジュオール党首:
トルコが密接な追跡の権利を行使して越境作戦を実施するよう要求する中、国境外とは、必要なら、ワシントンも含まれねばならないと発言した。
・ 自由団結党ウフク・ウラス党首:
平和を求める者は、武器、地雷、爆弾では説得できない、良い結果を手にできない。まさに武器を置く時期にあるのだ。
・ 民主左派党:
トルコは、国際法に由来する密接な追跡権を速やかに行使せねばならない。「来月ブッシュ大統領と会見する」とする首相は、ことの深刻さをまだ理解できないようだ。
・ 民主党:
いかなる方面からも許可を得ず、この国が後見人のもとではなく自らの自由意志で措置を採ることが可能な政府のように振舞い、テロの災禍にたいしあらゆる措置を講じて、速やかにすすまねばならない。
・ 宗務庁アリ・バルダクオール長官:
同じ信仰を持つ人間同士の争いや分裂が生ずるのを決して認めるものではない。分離主義者の悪意の野望が実を結ぶことはありえない。だが、私個人は殉職者にたいし悲しみを抱いている。彼らの痛みを全国とともに分ち合いたい、遺族の方にお悔やみ申し上げたい。
■嫌悪し非難する
・ トルコ弁護士協会:
無辜の市民の生命を標的としたテロではいかなる結果も生まないとし、テロを諸々の理由で後援する者たちを糾弾した。
・ トルコ会議所・商品取引連合(TOBB)
テロ行為の増加を多いに杞憂し、テロに関わり後援する内外の扇動者、我が国に向けたテロの攻撃を嫌悪し非難する。
・ トルコ労働組合連盟(Türk-İŞ)
テロとテロ組織の背後にある国際的勢力はもはや明白である。テロに武器、物資、戦術支援をし、テロ組織に精神的な支援を与える表面上友好的な西側同盟諸国は、もはやこの蛮行を直視すべきだ。
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( 翻訳者:清水保尚 )
( 記事ID:12112 )