スイスでモスク論争
2007年10月12日付 Milliyet 紙

スイスの首都ベルン近郊のワンゲンのトルコ人住人が、6メートルのミナレットをもつモスク建設を始めたところ、騒動がわき起こった。
ミナレットは(街の)シンボルとなってしまうとし、都市の文化的な特性が損なわれると主張するワンゲン市民は、モスク建設阻止のための国民投票を実施するため4万人の署名を集めた。

■ムスリムは勝訴した。

ガーディアン紙によれば、モスク建設に関する対立はスイス高等裁判所にまで持ち越され、トルコ人住人側が勝訴した。
これに納得しないワンゲン市民は、この度問題を国民投票に持ち込むための活動を始めた。
10万人の署名を集めれば、スイスの法システムにより、モスク建設の可否について国民投票が行われることになる。
ワンゲン・トルコ文化協会のスポークスマンのムスタファ・カラハンは、「(モスクの)建設を来年開始する。モスク建設に使用される材料と色の点に関しては未だに決めかねている。我々としては問題ないが、違う立場の人々にとっては問題となるのだ。我々はミナレットが建立されるまでは、他のことは言うことはできない。」と述べた。

■「十字軍遠征」が開始した

保守派のスイス国民党の国会議員ウルリッチ・シュルーエルは、都市の文化としてのキリスト教を守るため、「十字軍遠征」を始めることを宣言して、「他の宗教と異なり、イスラムは単に宗教だけではなく、同時に異なる法システムを作りだすことを目的とするイデオロギーなのだ。これこそがシャリーア(イスラム法)なのだ。こうした状況は大きな問題を作りだすので、民主主義の中での解決が必要である。政治家が解決出来なければ国民が解決する。ムスリムの礼拝の場もしくはモスクに反対しているのではないが、ミナレットはまた別のものである。(ミナレットは)宗教にかかわるものではない、政治力のシンボルなのだ。」と語った。

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( 翻訳者:藤巻晋也 )
( 記事ID:12133 )