シリアのアサド大統領はどの状況にあってもトルコを支持すると述べ、決議が正当な防衛権であると述べた。アサド大統領はイラク政府に「この問題を終わらせ、トルコを安心させてくださいと進言しましょう」と述べた。

トルコ大国民議会で議論し採択した越境軍事作戦を盛り込んだ決議に、国際的に初めて同意したのはシリアだった。シリアのバッシャール・アサド大統領は北イラクに向けた軍事行動決議がトルコの正当な防衛権であると述べた。更に、「このことに関してトルコが採るであろうあらゆる決定を支持し、トルコを支援することを公言します」と述べた。

そして、アサド大統領は北イラクに端を発するテロ活動に関して、シリアとしてはトルコ側に付いて行動し、「イラク政府と話し合って助言しましょう。彼らにこの問題を終わらせ、トルコを安心させてくださいと進言しましょう」と述べた。

■ 強固な協力関係

ギュル大統領とアサド大統領は会見を二人だけで行い、その後共同記者会見を開き、両国はクルド労働者党(ＰＫＫ)に関して二国の共同の決定を国際世論に知らせた。アサド大統領は、この訪問によりギュル大統領に大統領選出のお祝いの言葉を直接伝える機会も得たとも語った。

■ 決議案に全面的に協力

共同記者会見の後、軍事作戦決議に関するマスコミ関係者の質問に答えたアサド大統領は、この問題に関してシリアとしてはトルコを支持すると明らかにした。アサド大統領は、シリアとトルコ両国が問題の解決において原則として宥和的な政治解決を選択しなければならないと信じていると主張した。そして、トルコ兵士を対象にしたテロ活動に対抗する行動が議題に上る状況が問題であることに触れ、次のように述べた。「この意味でトルコ政府がテロとテロ活動に対抗する決議案への決定を確かに支援し、支持します。」

■ トルコの権利

決議案をトルコの正当な権利として採択したと述べたアサド大統領は、イラクで起こっている出来事がテロ行為の要因となっていると信じており、国境を管理することと国境から隣国に対していかなるテロ活動も行われないようイラク政府と会談を希望していますと述べた。イラクに端を発するテロ問題において、真の責任がアメリカにあると述べ、「次のことを知っておくべきである。そもそもイラクの領土を占領した軍隊が、このテロ活動とテロ行為に最も責任があるのである」と述べた。

■ 共同議定書

アサドの訪問で、2国間でテロに対して共に戦っていくといことを含む共同議定書が調印された。これより、政治と安全の分野で両国が、双方に密接に関係している地域的な問題に対して協議と協業をおこなうことになる。トルコの会社がシリアで、シリア会社がトルコで更なる投資を行うことが助長され、直面している問題が除かれよう…。

トルコ国営石油会社―シリア石油会社間にある既存の協業が一層深められるよう作業が進められる。アースィー(オロンテス)川に共同で建設予定のダム計画案が速やかに実現されるよう努められよう。

(後略)
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（ 翻訳者:百合野愛 ）
（ 記事ID:12190 )