トルコによる北イラク攻撃の可能性を巡る各方面の見解
2007年10月19日付 al-Sabah al-Jadid 紙

■ トルコ:合意に至る余地はまだ残されている

2007年10月19日付サバーフ・ジャディード紙(イラク)HP1面

【各国首都:諸通信社】

木曜(18日)、ロイターとのインタビューでフーシュヤール・ズィーバーリー外相は、イラク政府としては、水曜のトルコ国会票決を「安堵の眼差し」で見ることはできないと述べた。ワシントン他の同盟諸国政府は、北イラクへの攻撃は地域に混乱をもたらし、石油供給を脅かす、また、イラク国内で引続き発生している暴力事件を阻止しようというワシントンの努力を無に帰す等の点を懸念している。

上記インタビューで、ズィーバーリー外相は次のように発言した。

「軍事戦略面から見て、近々トルコ軍が大規模に国境を越えて部隊を送り込む、あるいは北イラク地域を侵略する可能性は少ないと思われる」

「攻撃が起きた場合、PKK拠点と疑われる地区その他への空爆となり、イラク領土内では辺境地域への限定的な作戦のみで、市民居住区には及ばないと考える」

「しかし無論、イラク領土はイラク国民のみに委ねられるべきであり、我々が苦しんでいる現状において更に問題を増やすような事をしてほしくないというのが我々の公式な要請である」

「PKKは、即座にイラク領土を退去すべきである」

「越境軍事行動はトルコの利益とはならない。両国間の国境に関する問題については、我々はトルコ側と対話し調整する用意がある。それについては、まずは協議のテーブルにつく事から始めるべきである」

「北イラク侵攻問題については、イラク・トルコ両政府間での連絡は継続されており、来週にも閣僚級のトルコ使節団がバグダードを訪問する可能性がある」

また、同外相は、「私の知るところによれば、武装集団は各地に存在し、軍が市民居住区に入った場合、自治区警備部隊並びに住民による抵抗が予測される」として、トルコの攻撃は、イラクで唯一、比較的平穏な地域を揺るがす事になり、結果としてPKKのみを標的としたものではなくなる点を警告した。


北大西洋条約においてトルコを同盟国とする合衆国は、今週のターリク・アル=ハーシミーによるトルコ訪問とバグダードの調整努力を歓迎した。報道官は、「現在なすべき事は、米国とイラクが、トルコの側に立って、クルド労働党の問題に対処する事であり、それが、隣国として正しい態度である」、「トルコが更なる軍を当該地域へ派遣しないことを望む」等述べた。


北イラク各地では、トルコ国会の承認に異議を唱えるデモが行われ数千人が行進した。デモ参加者は、英語、クルド語、トルコ語、アラビア語で書かれたプラカードで、トルコとの対話により危機を終結させる平和的解決を呼びかけると共に、クルド地区への軍事侵攻に際しては抵抗を誓い合った。


水曜、サルコジ仏大統領とタラバーニー大統領は共に、両国間の「相互理解」に基づく平和的解決を訴え、軍事手段を回避するよう呼びかけた。

イラク大統領府声明によれば、エリゼ宮で行われた協議中、サルコジ氏は、イラクによる国民和解、経済再建、統合された民主的連邦国家を目指す努力をフランスが支持する事を明確にした。

両大統領の会見は5月のサルコジ氏就任以来初めてであったが、フランスは、北イラクのクルド自治区首都であるアルビールに領事館開館の意向を打診した。

声明は、両大統領が、「イラク・トルコ国境地帯の情勢を協議」し、サルコジ氏が「緊張緩和、軍事介入阻止、平和的解決の必要性」を強く訴えたと述べている。

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( 翻訳者:十倉桐子 )
( 記事ID:12213 )