マンガ『99』、アメリカ進出を果たす:女性キャラも登場
2007年10月20日付 Jam-e Jam 紙

【文化芸術部】イスラームの価値に則った女性スーパーヒーローが、最近アメリカで出版されたフィクションで中心キャラとして活躍している。

 ファールス通信はシカゴ・サン・タイムズ紙を引用する形で、次のように報じている。「イスラームの価値に則って描かれている最新フィクション『99』が昨日、シカゴを含むアメリカの一部の都市で出版された」。

 『99』は、女性スーパーヒーロー「ムーミーター」を中心キャラとして、イスラーム教徒の文化的・宗教的価値に則った形で書かれたコミック本だ。「イスラミカ」という雑誌を出版しているフィーラース・アフマドさんは、「子供はみんな、スーパーヒーローを求めるものです。私が子供だった頃、私〔と同じ〕文化をもった人々〔※イスラーム教徒のことを指しているものと思われる〕は、マンガではいつも、悪いことばかりをして人々を悩ます、悪漢として描かれていました」と語る。

 シカゴ・タイムズ紙によると、「99」とはスーパーヒーローの数を表しており、彼らは世界中から集まり、超人的な力を使って悪を滅ぼす。

 このコミックの作者であるナーイフ・アル=ムーターワー氏は、次のように述べている。「『99』には強力な男性のスーパーヒーローだけでなく、女性のスーパーヒーローもいます。私は男の子が〔悪と戦って〕怪我をし、女の子が男の子の傷の手当てをする、というようなコミックを作りたくはありませんでした」。

 ムーターワー氏はさらに次のように述べる。「バットマンやスーパーマンのように、『99』に登場するキャラクターは過度に宗教的な性格をもっているわけではありません。彼らは祈りをしたり、クルアーンを読んだりはしません。むしろ、愛だとか善だとか、そういった全世界的な価値が生活に浸透するよう努力しました。もちろん、このコミックに登場するスーパーヒーローはそれぞれ、イスラーム教徒が神について考える99の属性を具現していることは確かです」。

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( 翻訳者:斉藤正道 )
( 記事ID:12243 )