今年で29回目を迎えた大陸間ユーラシアマラソンにおいて、競技の上ではアフリカの選手たちが、社会的な意味ではテロへの反発が、強い印象を残した。
10万人以上が参加した市民レースには、例年のようにカラフルな光景の舞台となる一方、ボスフォラス大橋で最も目立った色は赤だった。市民レースの前に、殉教者たちのために1分間の黙とうが捧げられ、10周年マーチが演奏された。レースにはハヤティ・ヤズジュ国務大臣兼副首相、ムアッメル・ギュレル知事、ジェラレッティン・ジェラー県警本部長も参加した。また、今年は共和国記念日の前日に開催されたため、市民レース参加者は(赤の)トルコ国旗をつけて走った。
■ 朝食付きマラソン
橋の上で朝食を取り、チェスに興じ、ギターの弾き語りをし、頭の上でボールをはずませて遊び、民謡を歌って市民レースを終えた人々には、タクスィム広場でメダルとTシャツが配られた。参加者のために、決められたルート上に給水地点が設けられる一方で、橋の上では路上の物売りたちが水を売ろうとする光景がみられた。
「スポーツとしての」マラソンに関しては、女子ではエチオピアのアルセダ・テセマ選手、男子ではケニアのデビッド・エマヌエル・シェルイオット選手が1位になり、さらにシェルイオット選手は2時間10分56秒のタイムで大会記録を刻んだ。昨年は599人のアスリートが完走したマラソンを、今年は667人が完走し、8人が昨年の最も良いタイム以下で走った。このようにユーラシアマラソンは、アムステルダムマラソンと並んで今年の最も速いレースとなった。アムステルダムマラソンでは、29人のアスリートが2時間20分以内のタイムで完走した。トルコ人選手の中では、男子はアブディル・ジェイラン選手、女子はバハル・ドアン選手がトップだった。ドアン選手は、このレースで併設されたバルカン選手権の中でもトップの成績を収めた。
一方で、15キロのレースでは、一部の選手たちの性別が混同された。総合評価で1位であったエチオピアのシメリス・ギルマ選手が女性として登録されていたことは混乱を引き起こした。またトルコ人選手の順位では、当初はファディメ・スナ選手が3位として報告された。しかし、レースで3位だったニライ・エセン選手が男性として登録されていたためリストに載っていなかったことがわかると、このミスも訂正され、ニライ選手のタイムが認められた。
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( 翻訳者:川原田喜子 )
( 記事ID:12288 )