イラクのクルド人困惑 「PKKと一緒にしないで」
2007年10月31日付 Zaman 紙

トルコ東南部から次から次へと伝わってくる犠牲者のニュースの後、イラク北部への越境軍事作戦問題は、トルコと世界の話題となった。

トルコと欧米のジャーナリストが押し寄せた地域では、ペシュメルゲ(※またはペシュマルガ:クルド人の武装組織)らが時ならぬ慌しさに包まれる中、人びとの日常生活は続いている。軍事作戦の可能性は、喫茶店の客たちの一番の主要な話題となっている。本紙が得たこの地域の人々の見方では、二つのポイントが強調されている。「テロ組織PKKと私たちを同一視しないで。問題の解決は武力ではなく、政治的決着を図るべきだ」。北イラクの人びとは、トルコと長年育んだ友好関係を指摘しつつ、クルド人指導者のマスウード・バルザーニー氏と同じ言葉で以下のように語る。「PKKのための軍事作戦というのは口実である。トルコ兵が我々の領土に入ってくるならば、我々自身を防衛する」。

バルザーニー氏の影響下にあるアルビルで、(本紙が)話を聞いた小売商デルヤ・バブシェルさんは、越境軍事作戦は二国間の商業関係に大きな損害を与えないか気がかりだという。バブシェルさんは、来たる軍事作戦は二カ国の双方に損害を与えるとの見方を示し、「私たちをPKKと一緒にしないで。私たちはPKK のトルコへの軍事攻撃に反対している。PKKの権利については、私たちの土地で戦争をしないで、出国して自分の国で政治的解決を模索するべき」と語った。トルコから取り寄せた商品を売っているアルビルの小売商が、トルコ兵が彼らの住む地域まで入り込んできた場合は自衛すると述べたことは無視できない。

Tweet
シェア


現地の新聞はこちら

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:岸田圭司 )
( 記事ID:12303 )