コーラン・コース受講における12歳の年齢制限、撤廃か
2007年11月02日付 Hurriyet 紙
政府は、夏期のコーラン・コースを宗教教育に含めるモデルを検討している。その結果(このモデルが受け入れられたら)、(1997年)「2月28日過程」で年齢制限が設けられたコーラン・コース受講が全ての年齢の子どもに開かれることになるだろう。サイド・ヤズジュオール大臣は宣教活動を禁止する要求にも異議を唱えた。
国民教育省と宗務庁の協力で、コーラン・コースに対し「2月28日」の時期に設けられた12歳(以上)という受講年齢に関する条件が、撤廃される方向で検討されている。宗教科目の義務化に関する検討の枠組みの中で出されたこの案は、宗務組織法の改定が目的とされている。夏期のコーラン・コースに関し、法に記載された「初等教育5年次を終えた者のために」という表現が撤廃されることが計画されている。この制限は「2月28日過程」における議論を受けて、1999年に導入された。
サイド・ヤズジュオール国務大臣は、トルコ大国民議会(TBMM)の予算計画委員会で行った説明で、この方向で改定する意向を示した。同大臣は、憲法にある「宗教教育・教授は個々人の希望と、未成年の場合は法定代理人の要望に基づく」という表現が今日まで機能していなかったとし、こうした要求が夏期コーラン・コースによって受けとめられることになると述べた。
また次のように語った。
「宗教文化と道徳の教育は完全に文化的基盤の上にあるものです、おそらく。もしある子どもが文化のほかに、自身が帰属する宗教の必要とすることを教わることが必要だと感じたら、憲法はその子にも門戸を開いたままにしています。宗務庁の夏期コースは、これにある程度対応することができるかと思われます。
宗務庁と国民教育省がこうした状況を共に評価し、この機会が子どもたちに提供される必要があるとみなしてくれると私は信じています。宗教の実践を学びたいと思うならば、間違いなくこれを学ぶ場所がなくてはなりません。家族からこれ(宗教の実践)を学ぶことはいつでも可能というわけではありません。非常に歪曲された形で、おそらく有害な知識も教わっているでしょう。これが国家の手でなされるようになることが適切でしょう。」
■大臣からアレヴィー派に呼びかけ
サイド・ヤズジュオール国務大臣は、「宣教活動の禁止、教会開設の制限」を求めた公正発展党(AKP)議員たちの要求に異議を唱えた。同大臣は、「宣教活動が禁止されても、我々はどうにもなりません。ドイツには4千のモスクがあります。アランヤ(トルコ南部の地中海沿いの都市)で教会が開設されても、これを問題視しないようにしなくてはなりません」と述べた。
また、同氏はアレヴィー派が自己定義をすることを望むとし、次のように述べた。
「我々は彼ら自身をどうにか定義づけようと努力しました。しかし、うまい定義ができませんでした。ですから彼ら自身が自らの宗教的アイデンティティが何であるかを表明してくれれば、解決も容易になるでしょう。」
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( 翻訳者:幸加木 文 )
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