妻もだまされた! イスタンブルの私立病院勤務医、実は無免許(Hurriyet紙)
2007年01月10日付 Hurriyet 紙

医者を名乗り病人を診察したムラト・ギュネシュは、ついにエセンユルトゥの私立ウウル病院で勤務中に逮捕された。偽医者は、ケマル・スナルの映画、「ドクター・ジヴァヌム」のように振る舞い、半年前に結婚した妻さえもだましていた。

人生を嘘で固めていた。家族、近親者、さらに妻も彼の嘘を信じていた。まるでケマル・スナルの映画、「ドクター・ジヴァヌム」のように・・・
■注意をひいた診察方法
偽医者ギュネシュは、医師免許や書類はオスマニイェ県の家にあるといって病院の管理者側を説得した。ギュネシュは何百人もの患者を診察し処方箋を書いたが、支離滅裂な処方箋や彼の診察方法が注意をひいた。苦情を受けて捜査を始めた軍警察は、ムラト・ギュネシュがどの大学も卒業していないことをつきとめ、2日前に検挙した。

■半年前に結婚
ムラトは、エセンユルトゥの軍警察の詰め所へ連行された。彼の妻アイフェル・ギュネシュは、夫が医師でないと分かるとショックを受けた。アイフェル・ギュネシュは大卒で、1年前ムラト・ギュネシュと知り合い半年前に結婚したという。アイフェル・ギュネシュは、「私にも『私は医者だ』と言いました。全く疑いませんでした。彼には医者の友達もいました」と説明した。彼女は離婚訴訟の準備をしている。

■病院側の言い分
私立ウウル病院の責任者は、ギュネシュの当直は2晩のみで、医師免許を提出せず、疑問に思い彼を通報したと説明した。軍警察は捜査を拡大し、ギュネシュが今日に至るまで47の私立病院で勤務しており、いずれの病院でも 1-2ヶ月勤務した後辞めていることが明らかになった。

■処方箋を調査
ムラト・ギュネシュが書いた処方箋と、診察した病人に対する診断が詳しく調べられた。ムラト・ギュネシュは、診察した病人に通常は鎮痛剤、抗生物質、ビタミン剤等すぐに誰もが分かる処方箋を書いた。これまで調査した患者の間では深刻な問題に至っていないことが明らかになった。

■全ては偽り
医師の身分を使ったムラト・ギュネシュの運転手の運転免許証も偽造と分かった。イスタンブルの保健局も私立ウウル病院に対し調査を始めた。

■都会で雑用係、田舎でお医者さん
カルタル・ティベット監督、ケマル・スナル主役、バハル・オズタン、アリ・シェン、アイシェン・グルダ出演の映画、「ドクター・ジヴァヌム」は1982年に製作された。サファ・ウナルの脚本による同映画のあらすじは次の通り。

イスタンブルのある病院で雑用係として働くケマル(ケマル・スナル)は、田舎に戻ると医者と偽って無料で診察を行った。すぐに人気者になったケマルは、ルシェン・アー(アリ・シェン)の娘スムビュル(バハル・オズタン)に恋をするが、スムビュルは地主の息子の婚約者だった。この間ケマルの虚偽、すなわち偽医者であることが明らかになる。



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( 翻訳者:富田祐子 )
( 記事ID:4321 )