ペレス大統領、ギュル大統領に対イラン外交で協力求めるが・・
2007年11月13日付 Radikal 紙

イスラエルのペレス大統領は、ギュル大統領との会談後に行った共同記者会見で、「ギュル大統領は私と同じ考えではないが、イランはテロを支援している」と発言した。ギュル大統領は「シリアとイランは我々の隣国であり、我々は良好な関係に力を注いでいる」と語った。ペレス大統領は、ハマスが誘拐した兵 士2人について、トルコが仲介することも要請した。

イスラエルのシモン・ペレス大統領は、イランに関してギュル大統領と見解の違いが生じたことを共同記者会見で述べた。ギュル大統領は、「隣国との良好な関係に力を注いでいます」と語った。ペレス大統領は、中東和平プロセスを活気づけるために、11月末または12月初めに米国メリーランド州の州都アナポリスで開催される予定の会議にトルコを最初に招待した。
ノーベル賞受賞暦があり、84歳のペレス大統領は、公式訪問のためにアンカラを訪れた。同大統領がギュル大統領とともにチャンカヤ大統領公邸で行った二者会談は、アメリカのイニシアチブでアナポリスで実施予定の中東会議に関する動向に支配された。その会議の招待状はまだ誰にも送られておらず、またシリアの参加について躊躇されている。しかしギュル大統領とペレス大統領は、この会議に当該地域の全ての国が参加するという点で合意した。

■トルコは平和の仲介役
ペレス大統領は、「平和交渉」が議題となるといつもシリアが交渉の席から逃げること、またイランのアフマディネジャード大統領もイスラエルを地図から消去しようとするくらい嫌悪感を拡大させていることに苦悩している。同大統領はギュル大統領に対する期待を次のようなメッセージに込めて明らかにした。
「アナポリスでの会議においてトルコが仲介役をしてくれると信じています。トルコの積極的な働きかけがあれば、我々はより早く平和を手に入れることができるでしょう」

ギュル-ペレス会談に関して情報提供したイスラエルとトルコの各外交筋は、両大統領ともにアナポリスへの参加について、とくにシリアとイランを説得する点で同意見であること、そしてこの説得についてはトルコが主として行うことになるだろうと述べた。
ペレス大統領は、イランのアフマディネジャード大統領のイスラエルとは正反対の発言が、イスラエル国内の緊張を高めていると訴えた。そしてギュル大統領に対して、「イランを落ち着かせてください。イランは平和への努力を妨害しています」と語り、ギュル大統領も「イランの友人らと話をしました。アフマディネジャード大統領はイスラエルを地図から消去するという承認しかねる発言をしました」と答えたことが分かった。

ペレス大統領は、共同記者会見の場でも、「親愛なるギュル大統領は私と同じようには考えていないのだが、イランはテロを支援しています」と語った。ペレス大統領は次のようなメッセージを発した。
「より多くの国が参加すればするほど、平和への努力も大きくなります。アナポリス・プロセスによって、ロードマップに即した平和への到達に、重要な前進をみることができるように望んでいます。
ロードマップは二つの国を前提とした解決法を想定しています。この二国のうちのひとつはパレスチナ、そしてもうひとつはイスラエルです。テロを一掃し、民主主義と自由の下での生活を可能とする方法は、このプロセスを継続させること以外にありません。パレスチナ自治政府のアッバース大統領と今日、アンカラで会う予定です。大変喜ばしいことです。この会談がアナポリス・プロセスの成功にも効果があるとよいと思います。イスラエルとパレスチナのあいだには、トルコを含む各国の尽力によって『信頼関係』が出来てきました。中東和平のためにアナポリスは重要な通過駅となるでしょう。アナポリスを全ての国が『非常に重要なチャンス』と考える必要があります。このチャンスが逃げぬようにがんばりましょう」

ペレス大統領は、ギュル大統領との会談でシリアの「ゴラン高原のために生じた緊張が議題にならないのならば、アナポリス会議には参加しない」という姿勢を伝えた。記者会見の場でも、「過去に実施した、もしくは実施しようとした平和交渉を振り返ってみてください。交渉の席から立ち上がるのはいつもシリアです。アナポリス・プロセスもまたシリアの姿勢のために非建設的にならぬようにする必要があると考えています。イスラエルはイランの敵でもありませんし、イスラムの敵でもありません。それなのにイランの大統領は、テヘランからイスラエルを脅しているのです」と語った。 (後略)

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( 翻訳者:山下王世 )
( 記事ID:12439 )