フランス大統領は、欧州議会との私的な会合で、「人口一億人のトルコはヨーロッパではなく、小アジアにある。私の在任中はトルコにEU加盟を約束させない」と述べた。サルコジ大統領は国内ではストに頭を悩まされている。
フランスの保守派大統領のニコラ・サルコジ氏は、トルコの人口を一億人であるとした。サルコジ大統領は、13日の欧州議会議員らとの私的な会合で、トルコのEU加盟に反対であることを繰り返す一方、以下のような説明をおこなった。「一億人の人口のトルコはヨーロッパではなく、小アジアにある。フランスの学生たちに、ヨーロッパはシリアと国境を接すると説明を行うような人間に私は決してならない。私の在任中はトルコにEU加盟を約束させない。」
サルコジ大統領の欧州議会との会見は非公開で行われたため、エリゼ宮〔フランス大統領官邸〕と欧州議会の欧州社会党グループ代表のマルティン・シュルツが内容を説明した。大統領官邸広報官はサルコジ大統領の発言について、「大統領はフランスの立場をとても明確な形で強調した」とした。他方シュルツ代表は、サルコジ大統領に「フランスが当番議長国である間、トルコとの交渉を停止させるのか」と質問し、「加盟に関連しない30の議題についてのみ支持する」との返答を得たと述べた。また、サルコジ大統領に「トルコとの交渉は全ムスリム世界への重要なメッセージである」とも述べたという。
■フランスをストライキの波が取り巻いている
また一方で、サルコジ大統領は自国でのストライキの波に悩まされている。サルコジ大統領の550億ユーロの緊縮財政によって早期・優遇退職の特別措置撤廃へ踏み出すことになった鉄道職員らは、13日の夕方にストライキを開始した。続いて今日〔11月14日〕、パリの地下鉄と路線バス、政府のエネルギー部門の職員、オペラ座の職員にもストは広がるだろう。11月20日には、教師、郵便電話局で働いている人たち、公務員らもストの列に続くとみられる。11月29日には、和解仲裁人と議事録書記官のストも行われる予定だ。大学の自治に企業が干渉する法律に抗議するために、この数日間ボイコットをしている40の高等教育機関のうち、パリ第 10大学には、ストの数時間前に警察の警棒と催涙ガスによる介入が行われた。
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( 翻訳者:岸田圭司 )
( 記事ID:12447 )