アナポリス中東和平国際会議に向けエジプトでアラブ各国首脳が会談
2007年11月12日付 Al-Nahar 紙
■ エジプトでアラブ4ヶ国首脳会談:「ロードマップは期限切れ」
2007年11月12日付アル=ナハール紙(レバノン)HP1面
【MENA】
エジプトのホスニー・ムバーラク大統領は昨日(11日)、スーダンのウマル・ハサン・アフマド・アル=バシール大統領、イラクのジャラール・タラバーニー大統領、イエメンのアリー・アブドゥッラー・サーリフ大統領と会談し、アラブ地域・国際社会における最近の発展と年内に予定されているアメリカのアナポリスでの中東和平国際会議に向けた準備について話し合った。同様に、サウジアラビアのアブドゥッラー・ブン・アブドゥルアズィーズ国王と、国王がエジプトからサウジアラビアに帰国する前に二回目の協議を行った。また、エジプト大統領は今日(12日)、昨日カイロに到着したヨルダンのアブドゥッラー2世国王とパレスチナのマフムード・アッバース大統領の両者と会談する予定である。
エジプト大統領府のスライマーン・アウワード報道官によれば、ムバーラク大統領は、スーダン・イラク・イエメンの各大統領へ敬意を表して昼食会を催し、その場で彼らと協議を行い、アラブ情勢全般やアラブ地域とりわけイラクやスーダンのダルフール地方における新展開、ならびにアナポリス国際会議について触れた。
またアウワード報道官は、アナポリス国際会議に対するアラブ諸国共通の見解が形成されたか否かについて聞かれると、「アラブの共通見解について語ることはできないが、ムバーラク大統領はこの会議の成功を真摯に望んでいる」「しかし我々が、2003年にスタートし、それ以来ほとんど前進していないロードマップに立ち返らない限り、国際会議は成功しないだろう」と答えた。また、「ロードマップは第一段階・第二段階・第三段階ということに関して言えば期限を過ぎている。今度の重要な国際会議において依拠すべき原則の一つになりうるが、唯一の原則である必要はない」と述べ、「ロードマップは数年間和平プロセスが膠着状態にある原因をそこに帰するための口実として利用されてきた」と指摘したうえで、「考慮に入れなければならない複数の原則があり、その中には、関連のある国際的な決定、安全保障理事会や国連総会による決議、さらに和平プロセスの諸原則、国際法として確立された諸原則、マドリード和平プロセスの諸原則などがあるが、最も重要な参考事項は、『土地と和平の交換』の原則とベイルートにおけるアラブ和平イニシアティブである」と説明した。
「4ヶ国首脳会談ではイラクにおける具体的な諸問題に触れたのか」という質問に対してアウワード報道官は、「ムバーラク大統領はイラクの政治的プロセスを、流血を止め、イラクの主権と独立を回復し、どんな口実があろうとも分割の主張を退け、領土の統一を回復するようなかたちで成功させることに大きな関心を寄せている」と答えた。
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( 翻訳者:千鳥伊久美 )
( 記事ID:12514 )