アフマディーネジャード大統領、アナポリス中東和平国際会議を非難:パレスチナ各派、テヘランに集結へ
2007年11月26日付 Jam-e Jam 紙

【政治部】アメリカ・アナポリスで開かれるアラブ・シオニスト体制宥和会議を直前に控え、イラン当局者らはパレスチナ当局者らとともに同会議を非難した上で、この会議はシオニスト体制を延命させることだけを目的として開かれるものであり、失敗に終わるだろうとの見方を示した。

 アフマディーネジャード大統領は昨日、バスィージ芸術家セミナー全国会議に出席し、アメリカによる宥和会議の開催に言及、アメリカ・アナポリス中東和平会議への出席を予定している国々や人々に対して、同会議への出席は見送るよう警告した。

 「今日アメリカはくだらない会議を開くことで、自らを含めた一部の人々を欺瞞に陥れ、罪深きシオニストどもに得をさせようとしている」。アフマディーネジャード大統領は、一部のイラン周辺国が同会議への参加を予定していることに遺憾の意を表明した上で、「彼らはこれまでの60年間、この種の会議からいかなる成果を得てきたというのだろうか。彼らは今も、同じことを繰り返そうとしている」と指摘した。

 アフマディーネジャード大統領はまた、パレスチナ国民は活動的で覚醒した国民であると強調した上で、「このような会議に出席しようとしている者たちは、いかなる資格で自らをパレスチナ人民の代表者だなどと考えているのか。シオニスト体制は今や曲がり角に立ち、衰退に直面している。そういった状況下でこの会議は開かれようとしているのだ」と語った。

シオニスト体制に補償を与えるための会議

 地域歴訪の一環としてオマーン及びクウェートを訪問しているイランのマヌーチェフル・モッタキー外相も同様に、クウェート首長との会談の中でアナポリス会議に言及して、次のように語っている。「われわれは中東各国の当局者と協議する中で、この会議が有益な結果をもたらすかどうかははなはだ疑問だ、との評価に達した。この会議の目的は、シオニスト体制の指導者たちのために〔レバノン戦争での〕敗北の償いをし、信用を取り戻すことにある」。

 これより前、ハマースやその他のパレスチナ闘争グループの指導者らを含む大多数のパレスチナ当局者らは、この種の宥和会議が成果を生むことはないとの見方を示した上で、パレスチナ人民の権利の回復を図るためにはシオニスト体制に対する闘争と抵抗しかないとの声明を発表していた。

 他方、昨日午後イランのアフマディーネジャード大統領とシリアのバッシャール・アサド大統領は電話会談を行い、ともにパレスチナ国民を支援する必要性を強調した上で、「パレスチナ国民の実際の代表者たちだけが、パレスチナ問題についての意志決定を行うことができる。アナポリス会議のごとき会議が失敗に終わることは、最初から決まっている」と語った。

パレスチナ主要10派の指導者ら、テヘランを訪問へ

 その一方で、パレスチナ主要10派の指導者らはマフムード・アフマディーネジャード大統領の招きで、近い将来テヘランを訪問する予定である。

 ファールス通信の報道によると、ハマース政治部門の指導者ハーリド・マシュアル氏やイスラミック・ジハード運動のラマダーン・アブドッラー事務局長、パレスチナ自由人民戦線のアフマド・ジャブリール事務局長らをはじめとする指導者らは近い将来、テヘランを訪れる予定だとのことである。

 専門家らは、この動きはパレスチナ主要各派を蔑ろにしたアメリカ・アナポリス会議に対抗するものであると評価している。

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( 翻訳者:斉藤正道 )
( 記事ID:12556 )