ムーサヴィヤーン、無罪放免となる:政府報道官、公開での裁判を求める
2007年11月28日付 Jam-e Jam 紙

核問題交渉チームにかつて加わっていたホセイン・ムーサヴィヤーンが容疑者として問われている、いわゆる「核スパイ問題」について、昨日行政と司法双方の報道官がそれぞれ見解を発表した。

 この問題に関し、大統領及び情報相はホセイン・ムーサヴィヤーンがスパイ行為を犯していたと主張している。また、核スパイ問題の担当裁判官に対して、一部の人々や党派から圧力が加えられているとの指摘も、政府からなされている。このような中、司法権報道官はホセイン・ムーサヴィヤーンに対し、検察庁の段階でスパイ行為ならびに機密文書保持の罪については無罪、反体制的プロパガンダの罪については有罪であるとの判断が下されたことを明らかにした。

 アリー・レザー・ジャムシーディー報道官は記者団に対し、次のように述べた。「スパイ行為、機密文書の保持、ならびに反体制的プロパガンダの三つの容疑がムーサヴィヤーンに対して問われていたが、そのうちスパイ行為と機密文書の保持の2つの容疑については無罪であり、反体制的プロパガンダの容疑については有罪であるとの判断が下された」。

 同報道官はさらに、「ムーサヴィヤーンが有罪であると判断された反体制的プロパガンダの容疑については、処分保留の判断が下された。この判断に対して検察から異議がある場合は、〔ムーサヴィヤーンに対して実刑の伴った〕有罪判決が下される可能性もある」と述べた。

〔中略〕

政府報道官「裁判を公開にすれば、問題ははっきりする」

 他方政府報道官は、司法機関の外部にいる者たちが裁判官や裁判所に対して圧力をかけようとしているとして懸念を表明、さらに「われわれは裁判官や司法権の独立を尊重する。しかし公開裁判を開けば、問題ははっきりするはずだ」と述べた。

 ゴラーム・ホセイン・エルハーム政府報道官はさらに、「裁判官は独立して見解を表明しなければならず、司法機関の独立は実際には裁判官の独立である、という原則は、政府も尊重するところである」と続けた。

 同報道官は、「われわれは裁判所の独立を、司法機関の中に見出している」と述べ、その上で次のように語った。「要するに、一部の者が裁判官や裁判所に対して圧力をかける、といったことはあってはならないということだ。政府が批判しているのは、司法権に対してではない。そうではなく、裁判所に対して圧力をかけることができるなどと考えている人々に対してである。裁判官に圧力をかけるということは、法に反する行為なのだ」。

 エルハーム報道官はさらに、「裁判が行われる前に、我が方の情報機関ではすでに、このことについて措置が講じられてきた。情報相も一判事であり、司法の原則や行動については熟知している。彼自身、裁判官の独立を支持する一人である。公開による独立した裁判を司法権の監督の下で開くことで、もっとも良い答えが得られるであろう」とも述べた。

〔後略〕

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( 翻訳者:斎藤正道 )
( 記事ID:12560 )