ギュル外相のEU交渉総括「否定的な状況がつづくだろう」(Milliyet紙)
2007年01月14日付 Milliyet 紙
ギュル外相は、公正発展党(AKP)のイスタンブル支部が主催した「公正発展党が説明する」と題した集会で、「EU加盟交渉はトルコに大きな貢献をした」と述べた。
アブドゥッラー・ギュル外相は、現在ヨーロッパでトルコに対する否定的な風潮があることに言及し、「いつかは起こり、なくなるもの。トルコの重要性や、トルコがいかにEUに層の深みをもたらすことになるか、各国は今後理解するだろう。その上、加盟交渉を加速するために彼らが努力することになるだろう。私たちにとって大切なのは、課されたことをきちんとこなすことだ」と話した。
AKPイスタンブル支部によってグランド・ジェヴァーヒルホテルで第4回目の集会が開催された。「公正発展党が説明する~集まろう、語ろう」というタイトルで、これに参加したギュル外相はEU加盟交渉がトルコにとって大きな貢献をしたことを指摘した。
「チャンスを逃した」
ギュル外相は諸改革が今回の交渉におけるもっとも重要な指針であったことを明らかにしながら、「残念ながら、EUがトルコの加盟交渉にとって非常に都合のいい状況になっていた環境のなかで、我々が課された義務を行わなかったために大きなチャンスを逃すことになった。我々は今、冬のような厳しい環境の中で、EU加盟のための交渉を試みている。一方で交渉を進めやすい時期というのもある。ただ我々はそれを逃してしまったようだ」と語った。
キプロス問題については、「売られてしまった、失ってしまった」という批判に驚いたという。「まったくの事実無根だ。キプロスは、とりわけ対話者が気分を害したという意味では、非常に力強い状況になった。我々の知らないところで軍隊がでていったり、領土が割譲されたりするだろうか?なぜこのような嘘が国民に吹き込まれているのだろうか」
またイラクでの進展についても触れた外相は、イラクがすべての国にとって教訓となるべきであると述べ、「イラクは我々にとって他人事ではない。数々の出来事に非常に心を痛めている。間違ったリーダーシップが国家や国民をどんな状況にしたのかが表れている」と話した。
ババジャン大臣も批判
アリ・ババジャン特任相も同集会に出席し、トルコのEU交渉について説明し、以下のように話した。「トルコに関する決定は、技術的および法規制の意味でどれほど急速に進展したかということに関係なく、政治的見方に左右される。今日はキプロス問題をもちだし、明日になれば別の理由や問題点を挙げてくる。(対応できるよう)準備しておく必要がある」
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( 翻訳者:湯澤芙美 )
( 記事ID:4352 )