イラン大統領がラテンアメリカから帰国:各国マスコミの反応 ハムシャフリー
2007年01月16日付 Hamshahri 紙

2007年1月16日付ハムシャフリー

 アフマディーネジャード大統領は三日間のラテンアメリカ訪問を終え、今日イランに帰国した。

 大統領はヴェネズエラ、ニカラグア、及びエクアドルへの訪問で、各国首脳と会談を行い、関係強化と協力拡大の道を探った。

 イラン国営通信(IRNA)の報道によると、この訪問は世界中のマスコミで大きな反響を呼んだ。

 BBCラジオは、イラン大統領のラテンアメリカ訪問について、「地域のマスコミはこの訪問にかなり関心を向けていたが、アメリカのマスコミは、イラク問題ばかりを採り上げたため、同訪問にはそれほど関心を示さなかった」と報じた。

 ドイツの通信社DPAは、アフマディーネジャード大統領が、ニカラグアへの投資と経済協力によって、同国の新政権を支援する意向であると報じた。

 同通信社の記事によると、ニカラグア国民はイラン大統領を歓迎し、首都マナグアで彼を乗せた車列が通過する際に歓喜の声を上げ、アフマディーネジャードの肖像画が描かれたプラカードを掲げたとのことである。

 ドイツのある新聞も、「ヴェネズエラとイランが協力関係を拡大」との見出しで、「両国は、帝国主義に対抗するための戦略協定を強化し、さらに石油価格下落に対する共闘拡大を表明した」と書いている。

 同紙はまた、「共に反米姿勢を強く示している〔イランの〕アフマディーネジャードとヴェネズエラのウゴ・チャベス両大統領は、石油を減産しその結果石油価格を上昇させることで一致した」と報じた。

 ロイター通信もまた、アフマディーネジャードのラテンアメリカ訪問について、チャベス大統領との会談を中心に、数多く報じている。

 同通信社は、石油価格に関する話し合いが、両大統領の会談での最重要事項であったと指摘し、「世界の主要な石油輸出国であるイランとヴェネズエラは、世界市場における石油価格下落の防止に努めている」と報じた。

 ロイターはまた、チャベス大統領が、イランによる核の平和利用計画を支持し、この平和的技術をイランは享受する権利があると強調したことに言及した。

 「ロシア新聞(Russkaya Gazeta)」もまた、「イラン・米両政府間の対立が深まり、米高官らのイランに対する威嚇が増しつつある中、アフマディーネジャードは、歴代のイラン首脳がかつて着手したことのない行動を決断した」と報じた。

 同紙は、アフマディーネジャード大統領のラテンアメリカ訪問と時を同じくして、コンドリーザ・ライス米国務長官が中東を歴訪していることに言及して、「ライス国務長官の中東訪問は、イラン大統領のラテンアメリカ訪問ほどの成果は生まないであろう」と加えた。

 さらに同紙は、イラン、ヴェネズエラ、ニカラグア、及びエクアドルを反米ブロックのメンバーと表現し、「おそらくボリビアとキューバもこのブロックに加わるだろう」と加えた。

 同ロシア紙は記事の中で、「ラテンアメリカの反米同盟諸国は同戦線を強化するとともに、他の、特に中東の戦線にも関心を寄せることになるだろう。そしてイランはこのための努力を惜しまないだろう」と締めている。

 ロシアの他紙、ノーヴァヤ・イズベスチヤもまた、イランとヴェネズエラが反米ラテンアメリカ〔諸国〕を団結させるべく努力していることに言及して、「イランとヴェネズエラの計画が実行に移されるなら、アメリカは、かつて自らに忠実であったラテンアメリカ諸国が《レッド・ベルト》を構成し、今後イランと経済的に依存関係を築いていくという、新たな悩みを抱えることになるだろう」と報じた。

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( 翻訳者:真塩和也 )
( 記事ID:4376 )