「見たければ送るよ」 -イラクの人々が元大統領の処刑映像を転送しあう(Radikal紙)
2007年01月01日付 Radikal 紙
退陣させられたイラクの元国家元首サッダーム・フセインの死刑執行シーンを携帯電話で撮影した映像は瞬く間に市場に流れた。バグダッドで携帯電話からまた別の携帯電話へと転送された「独裁者の没落」する様子を記録したデータは、店舗では500ディナールから販売されている。ミュスタクベルという携帯電話販売店の店主ナザル・ルザーさんは、ある一台の端末に送られてきたデータを販売することにしたこと、そして多く買い手がいると話している。
バグダッドでは、シーア派指導者ムクタダ・サドル氏の拠点である人口250万人のサドル・シティーでは人々があちこちに集まり、動画データを忙しくお互いに送信している。
ある店で購入した動画のコピーを三人の友人と共有したセイフ・ムハンマドさんという若者は、「暴君の最後がこの映像なのです。この画像を全ての友達の携帯電話に送って広めています。」と話し、その画像を見せた。
ある若者は、友達に「画像を見たいかい?全部僕の携帯に入っているよ。」と言って、画像を送信している。最も人気が高い映像は音声が入っているものだ。イラク国営放送では死刑執行時に「ムクタダ、ムクタダ、ムクタダ」と叫んだ立会人の声を検閲し削除した。この声の入った映像がとてもよく売れている。黒い皮のジャケットを着たある男性は、「サッダームが多くの人々を殺害したときに使った縄と同じもので彼を処刑したそうだ。」と言う。
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( 翻訳者:堀ノ内夏子 )
( 記事ID:4266 )