イスラーム風スカーフ着用の女性、急増
2007年12月03日付 Milliyet 紙

41の県で5,289人を対象に行われた調査によると、公正発展党の政権下のここ4年間でスカーフを着用する女性の割合が64.2%から69.4%に、この中でイスラーム風のスカーフを着用する女性は3.5%から16.3%になった。

2003年の調査では、成人女性の間でスカーフを着用している女性の数は約1,300万人だった。今日、その数は1,400万人ほどである。しかし、この4年間でイスラーム風のスカーフを着用する女性の数は約50万人から、200万人になった。この、注意を引く、急速な増加の原因はこの調査では明らかにされていない。

スカーフを着用する女性としない女性の間での違いは、一般的に、単にスカーフをしていることにはとどまらない。スカーフの着用は人々の生活様式と人生に対する考え方にも影響している。例えば、昔から、スカーフの着用と近代化との間につながりを見出す人もいた。スカーフを着用する女性は西洋化に反対しているという主張は、過小評価できないほどである。しかしこの意見を受け入れるならば、30%以外の人々全員が、西洋化に反対であると見なさなければならない。もしこれが正しかったとしたら、例えば、この20年あるいは10年間に私たちが進んだ発展の道を、我々はたどらなかったはずだ。なぜなら70%の人が西洋化に反対している国で、これほどの前進は手に入らない。少なくともスカーフを着用している女性が4年で5%増加したからといって、私たちの国と国民が、西洋から離れたとは言えない。

さまざまな視点から近代化において取られてきた道は、後ろではなく、前に向かって伸びていることは明らかである。スカーフを着用する女性の一部が、西洋化に背を向けていることは否定できないが、大多数の人々がテクノロジー、科学、法律、政治改革について、顔が西洋に向いていることは否定できない。国民は伝統と宗教の信仰を失いたくはない、つまり、文化的な価値を守りたい一方で、近代化を望んでいるのである。このため文化的な価値への従属は、近代化という危険(!)に対するシェルターであり、恐怖に対する盾である。他方スカーフを着用していない女性の文化的な価値への敬意は、着用する女性とあまり違いがない。
文化的な価値以外の価値についても議論するとき、スカーフを着用していない人とする人との考え方の違いは減ってきており、スカーフの着用は考え方の指標ではなくなっている。

政治的な状況においては、文化的な価値を守ることは不可欠だと考えているが西洋化も望んでいる人々と、国家を守ると同時に西洋化を望んでいる人々との間には明らかな隔たりが見られる。しかし一方は、政府と共和国を崩壊させることを望んでいるわけではなく、他方も文化的価値を無くすために努力しているわけではない。この対立の今日における中身が同じであるかぎり、(対立の)構図に変化を期待してはならない。
論争が、文化的な価値以外の、生活における共通分野( 民主主義、インフラ、教育、健康、法律)に及んだとき、今日の光景は変わり、スカーフの着用を選ぶことが政治的な状況における隔たりを表すものではなくなるだろう。

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( 翻訳者:新井慧 )
( 記事ID:12586 )