ムシャラフ大統領に友人として助言 -ギュル大統領、パキスタンを訪問
2007年12月04日付 Milliyet 紙
ムシャラフ大統領と各野党と会談したギュル大統領は、「このような危機に瀕した時期にはあらゆるリーダーは大事へと目を向けて協力し合わねばならない。我々の友邦であるパキスタンで、混乱が起こってほしくない」と話した。
アブドゥッラー・ギュル大統領は、パキスタンで政府関係者と野党両方に「パキスタンの将来に向け協力し合わなければならない」というコメントをした。野党リーダーのベナジル・ブット氏とナワズ・シャリフ氏の支援者と政府支持者たちの間で暴力事件が続いている中で、パキスタンを訪問したギュル大統領は、昨日イスラマバードでパキスタンのパルヴェーズ・ムシャラフ大統領と会談した。2人のリーダーは、合同会見で「友好関係」を強調した。
■ トルコ語で挨拶
挨拶をトルコ語で、「親愛なる大統領とトルコから来られた兄弟たち、おはようございます。ようこそいらっしゃいました」と始めたムシャラフ大統領は、英語で行った会見で、「親愛なる大統領とカシミール問題、テロとの国際的共闘、アフガニスタンとの関係、両国の関係について取り上げた。パキスタンの民主主義に関し重大な時期を過ごしている。この時期において、トルコとの友好関係、またトルコの支援が非常に重要です。トルコは常に我々の味方だった」と述べた。
ギュル大統領も英語で語り、テロリズムと過激主義との闘いで決然とした態度を示したパキスタンをこれからも支援し続けることを述べた。ギュル大統領は、「活動中である民主主義組織はテロとの闘いでパキスタンの力を強大にするだろう。パキスタンは、困難に直面しているもかかわらず、民主主義へ緩やかな移行を決意しており、これを敬意を持って受け止めています」と述べた。
ギュル大統領は、パキスタンの新聞記者の、「あなたは危機に瀕した時期にここにいらっしゃる。パキスタンの今後に関してどのようにお考えですか?」といった質問に対して、「目的は全くもって内政に干渉することではない。一人の友人として助言している。このような危機に瀕した時期にあらゆるリーダーは小事ではなく、大事へと目を向けて協力し合わねばならない。友邦として、トルコは、パキスタンでの混乱を望んでいない」と答えた。
ギュル大統領は、宿泊していたセレナホテルでパキスタンの野党のリーダーたちとも個別に会談した。ギュル大統領は亡命から帰ってきたブット氏、パキスタン・ムスリム連盟党首ナワズ・シャリフ氏、イスラム協会党首ガーズィ・フサイン氏、パキスタン・ムスリム連盟党首シュジャート・フサイン氏、パキスタン正義行動党党首で元クリケットチャンピオンのイムラン・ハン氏と会談した。
ムシャラフ大統領は昨夜大統領官邸でギュル大統領に夕食をもてなした。
メモ
■ ヴェファ・ボザとスィミット
・ ギュル大統領は、ムシャラフ大統領にトルコから持ってきた特別製のビンに入った(イスタンブルの)ヴェファ(地区)のボザを贈呈した。ギュル大統領のプレゼントには、ムシャラフ大統領が大好きな柔らかめのスィミット一箱、白チーズ一箱、オリーブ一箱が入っていることがわかった。ギュル大統領は、自分自身と同じベシュクタシのファンであるムシャラフ大統領に名前入りのユニフォームを送った。
・ ギュル大統領は、イスラマバードでゲストの大統領や首相たちの森にハイルンニサ・ギュル夫人とモクレンの木を植えた。森には、ネジメッティン・エルバカン氏、トゥルグト・オザル氏、レジェプ・エルドアン氏の木もある。
■ 「裸」の銅像を遠くから見学
ハイルンニサ・ギュル夫人は、トルコ駐在のエンギン・ソイサル在パキスタン大使のトゥライ・ソイサル夫人とともにパキスタン国立芸術ギャラリーを見学し、母性を象徴する裸婦の銅像を遠くから眺めたことも注意を引いた。
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( 翻訳者:大田垣綾子 )
( 記事ID:12593 )