おかしな点がもうひとつ -ズィルベ出版社殺人事件、驚きの関係が明るみに
2007年12月05日付 Milliyet 紙

4月18日、マラトゥヤのズィルベ出版社に対し行われた流血をともなう襲撃事件に関係していると告発された軍警察の中尉が、この事件に関する捜査も担当していたことが判明した。
出版社の社員ネジャティ・アイドゥン氏、ティルマン・ゲスケ氏、ウウル・ユクセル氏を「布教活動を行った」という理由で殺害したエムレ・ギュナイドゥン被告、ハミト・チェケル被告、アブゼル・ユルドゥルム被告、ジュマ・オズデミル被告、サーリフ・ギュルレル被告の裁判書類から驚くべき情報が続出している。

■9日後に判明

この裁判の主犯格ギュナイドゥン被告は、襲撃事件の後、ベランダから逃走しようとして転落し重傷、イノニュ大学研究病院に搬送された。
マラトゥヤ検察本部が捜査でギュナイドゥン被告の証言を得るためには、治療期間の終了を待たなければならなかった。この間、ギュナイドゥン被告の行動を監視するため、病院の監視カメラシステムが利用された。
ファイルにある公文書によると、録画装置に録音機能と他メディアへのコピー保存機能がないことが、9日たってやっと判明した。2007年4月27日付でマラトゥヤ検察局からテロ対策支部に送られた文書では、以下のように述べられている。
「民間警備会社の監視カメラの録画システムには、録音機能がなく、録画のみ可能である。また録画されたHDDのコピー保存は、カメラ内臓のハードにしか出来ないことが判明したため、ギュナイドゥン被告の部屋の画像を録音・録画機能のある装置で続けて記録すること、警備用の録画システムを停止すること、現状で録画されているデータをコピーし、HDD内の画像を消去の上、機材を病院の担当者に引き渡すことを要請する」

検察局は、同日、イノニュ大学学長室宛に文書を送った。この文書では、ギュナイドゥン被告の部屋にあるカメラ録画システムに関して警察に必要な命令が出されたこと、その命令を全うするために軍警察のH.İ.中尉とテロ対策部の警官たちに必要な協力をするよう要請された。

その後に取り交わされた書簡によると、4月18日から4月27日の間に、データのコピー保存でトラブルが起こった。
9月になって、マラトゥヤ検察局に注目すべき告発文書が届いた。
A.A.と名乗る者から送られてきた書簡には、連隊司令官M.U.から感化され教員R.B.がギュナイドゥン容疑者に犯行を決断させたこと、さらにこの件で教員R.B.と最初に接触したのがカメラシステムの任務についた軍警察のİ中尉であったことが強調されている。
A.A.は、電話の通話記録を注視すればこの関係が分かってくると述べ、これ以上の情報を与えると殺害される可能性があることも強く訴えている。
マラトゥヤ検察局の捜査で任務についていたİ中尉が告発書簡で嫌疑をかけられたことは疑われる原因となった。検察は告発を軍事検察局に伝えた。İ中尉の事件への関与については、軍事検察が捜査中だ。

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( 翻訳者:田辺朋子 )
( 記事ID:12601 )