Fikret Bila コラム:頭を覆い隠す公務員
2007年12月05日付 Milliyet 紙

(ラディカル紙コラムニストの)タルハン・エルデムが代表を務める調査会社、KONDAが本紙のために行った「日常生活における宗教、世俗主義、イスラーム風スカーフ」をテーマとする調査は驚くべき結果を明らかにした。調査結果によれば、過去4年間で頭を覆い隠す人の割合は64.2パーセントから69.4パーセントに上昇した。イスラーム風スカーフをかぶっている人の割合は、3.5パーセントから16.2パーセントに増えた。
エルデムによると、頭を覆い隠している人の割合の過去4年間に見られた上昇の最も主要な要因は、公正発展党(AKP)が政権に就いたことだという。エルデムによると、この文化を持つ政党が政権に就いていることが重要な要素であるという。
エルデムは、自身の示したこの関連付けについて、次のように語った:
「AKPはこの文化に属する人々の作った政党だ。このことをそもそも隠していない。昔は(政党の)リーダーというものは後にカメラを従えて礼拝に行かないものだった。今では金曜礼拝にリーダーたちがこのようにして行く姿を我々は目撃している。リーダーたちが金曜礼拝に行く姿が何かの形で(テレビ)画面に映し出されている」。
政権が頭を覆い隠すことに力を入れていることに関する別の例を挙げることもできる。AKPが公共政策においても事実上「スカーフ」を任用の尺度のように利用していると言っても間違いではない。重要な役職に登用された人物に共通の特徴の1つは、夫人が頭を覆い隠していることである。小さな公共機関においてもやはりこうした人物選好が容易に観察される。

■公共部門での調査

KONDA、あるいは信頼できる別の調査機関が、この種の調査を「国家公務員」を対象に行なうことができれば、より一層際立った結果を提示することができる。
例えば、夫人が頭を覆い隠している公務員の割合はどれだけなのか?
公務員には頭を覆い隠す自由がなければならないと主張する公務員の割合はどれだけか?
管理職にある公務員の内のどれくらいの人の夫人が頭を覆っているのか?
上級の官僚の中で夫人が頭を覆い隠している人の割合はどれだけか?
政権のもたらす本質的な影響はこのような調査により明らかになるはずだ。
この影響を単にAKP政権に限定して考えることは誤りである。AKP以前の政権において―連立政権であっても―同じような政権による人物選好や庇護が行われたことが分かる。

■源はどこか?

頭を覆い隠している人の割合、また公務員も望めば頭を覆い隠すことに差障りを感じない人の割合の上昇において、(そうした文化を有する政党が)政権に就くことがもたらす推奨効果と並んで、長年にわたる組織的、システム的な働き掛けの役割があったことも忘れてはならない。一方では教育や運営管理、意志決定を行う性質を持つ職業に就く学部をターゲットとしながら、民間セクターで組織された宗教教団系の教育機関が(この種の人物の輩出)源となっている。他方では、このような機関で教育を受けて育った若者が過去4年に限らず長年にわたる政権の人物選好により特定の公共機関に採用されていることがある。
こうしたことから、調査が公共機関で行われることは民間の領域よりもより明白な結果をもたらすはずだ。イスラーム風スカーフだけが(政権の性質の)唯一の現れであると考えるべきでないのことは疑いない。男性公務員の宗教、世俗主義、ターバンについての見識は彼らの服装からうかがい知ることができないかもしれない。重要なのは物の考え方の方である。
大学でのターバン解禁ののちに議論の俎上に上がるのは、公共機関でのターバンの解禁となるだろう。

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( 翻訳者:穐山 昌弘 )
( 記事ID:12604 )