【外政部:ハムシャフリー・オンライン】イラン・イスラーム共和国は、アメリカ情報機関による報告書(NIE報告)がイランは核武装を目指してはいないとしたことに対して反応を示した。
イラン学生通信(ISNA)の報道によると、イラン外務省のセイエド・モハンマド・アリー・ホセイニー報道官は、アメリカ情報機関の報告書および国家安全保障担当補佐官の発言について、「イランの行いやIAEAの報告の全てが、イランの核エネルギー開発計画が平和的利用の枠組みから逸脱していないと示していること、そしてアメリカの政府関係者たちによる、イランが核武装を目指しているとの報告が、何の根拠も持たないねつ造であったことを、この報告書は明確に認めている」と語った。
ホセイニー報道官はまた、この報告書に隠された最も重要な真実について説明し、「今回の報告書は、数多くの憶測、その最も重要なものの中でも、ブッシュ大統領や他の閣僚たちがイランの核計画の深刻な危険性についていつも持ち出す話が、空虚で信憑性のないものであることを証明した」と述べた。
さらに、ホセイニー報道官は、今回の米情報機関の報告を前回のものと比較して、「2005年にはイランが核兵器開発を目指しているとし、2007年には大きな確信をもって以前の判断を否定するこのような報告は、諸情報機関による一連の報告内容が完全に食い違っていることの証左であると同時に、事実を無視し悪意に満ちた彼らの本質をよく表している」と語った。
同報道官は、現実的視点に立ち肯定的な今回の報告を歓迎しつつ、「不当な報告を作成したり、圧力をかけ続けることでは、IAEAの技術的・法律的な何十もの報告書に記された確固たる証拠や真実についての国際世論を操作したり、IAEAの信用を失墜させることなどできない」と述べた。
「この報告書の法的な影響として、イランの核問題を国連安保理に付託することが違法だったということが挙げられる。なぜならこの報告書によれば、米情報機関による評価に基づいてイラン核問題が安保理に付託された2006年の時点で、イランはいかなる軍事目的の核計画も有していなかったことになるからだ」。
ホセイニー報道官は、この報告書の持つメッセージ性について、「今回の報告書はアメリカと同盟関係にある欧州諸国に対して、自らの非現実的な政策に目を向け、公平な態度と公正な判断、そして理性的な解決法を選ぶべきだという良いメッセージを与えるだろう」と述べた。
現地の新聞はこちら
( 翻訳者:中根敦 )
( 記事ID:12623 )