銃弾はディンク氏にではなく、トルコに打ち込まれた -トルコ政府の反応(Zaman紙)
2007年01月19日付 Zaman 紙

アゴス新聞の総編集長フラント・ディンク氏の殺害について声明を出した各方面の人々が、銃弾はディンク氏ではなくトルコに対し打ち込まれたという点で一致した。

■セゼル大統領:恥ずべき襲撃に対し、嫌悪をもって糾弾する。

アフメト・ネジュデト・セゼル大統領は、アゴス新聞の総編集長、フラント・ディンク氏に対する銃撃について嫌悪をもって糾弾することを明らかにし、「この種の非人道的行為により、目的が達せられることは決してないだろう。」と話した。

セゼル大統領は、ディンク氏が銃撃により死亡したことをうけ、声明を発表した。
大統領府報道センターの発表によれば、セゼル大統領の声明は以下のとおり。

「フラント・ディンク氏がアゴス新聞社前で銃撃を受け、命を落としたことに対し、深い悲しみを感じている。

この醜悪で恥ずべき襲撃を嫌悪とともに糾弾する。この種の非人道的行為により、目的が達せられることは決してないだろう。

我々皆が最も望んでいることは、我々の国に深い傷を負わせたこの襲撃事件の犯人が一刻も早く逮捕されることである。

このような痛ましい事件が再発しないことを祈る。そしてフラント・ディンク氏のご遺族、報道界、国民の皆に哀悼の意を表する。」

セゼル大統領は、イスタンブルのムアッメル・ギュレル知事から、事件に関する説明を受けたという。


■アルンチ大国民議会議長:銃撃は反逆的で陰険、入念に計画されたものであり、トルコの安寧を揺るがすことが目的だ。

トルコ大国民議会ビュレント・アルンチ議長は、フラント・ディンク氏に対する銃撃について次のように述べた。
「反逆的で陰険、入念に計画されたもので、直接的にトルコの未来と安寧を揺るがそうとしている。」

アルンチ議長は、アゴス新聞の総編集長フラント・ディンク氏が、銃撃の結果、命を落としたことをうけ、メッセージを発表した。

アルンチ議長は、ディンク氏が反逆的な襲撃の結果、命を落としたことを知り大変悲しいと述べ、次のように続けた。
「この銃撃が誰によってどんな目的でなされたにせよ、トルコの安定と結束、そしてトルコ国民各々がお互いに感じている平和を乱す襲撃である。」

「トルコは、このような反逆的なテロ行為に影響されないだけの力をもっている。この襲撃を行なった犯人がどのような個人、集団であろうとも、相応の対応と処罰を即刻受けることになるだろう。
全世界に再度知っていただきたい。私たちの国で生活するすべての国民は、民族、宗教、過去に関係なくこの国の主であり、分かつことのできない一部なのである。この銃撃はトルコに対して行なわれた銃撃だ。私たちの悲しみは大きい。ご遺族に対し哀悼の意を捧げる。そして残された人々ならびにアルメニア系トルコ国民の皆さんにはご辛抱をお願いしたい。トルコに対し哀悼の意を表する。」


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( 翻訳者:倉本さをり )
( 記事ID:4391 )